心・躰 (ページ50)

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F ページ50

K「…ちょっ…や…めっ…ふじ…がやっ…！」

冷蔵庫と俺の間から抜け出そうと必死にもがく北山に全体重をかける。

K「うっ…くっ…はっ…おもっ…」

口の端から水を零して、はぁはぁと息を吐く姿に俺の気持ちは高揚する。

…やばっ…えろっ…

K「な…んだ…よ？どうし…たん…だよ…急に…っ
オレ…何かし…た？」

訳が分からないと言う表情で俺を見上げ、窮屈そうに身体を捩る。

「・・・・・。」

は？…急じゃないし…。

そっか…。分かんないよね…？
北山には分からない。

俺の気持ちなんて何にも分からない…。

また北山の事が憎らしくなって、固定していた顎を乱暴に持ち上げて唇を近付ける。

K「…っや…めろっ…！お前いーかげんにしろよ？
早く…口の中の水…飲み込めっ！！」

苦しそうな北山の声が怒りを含んで、俺を睨み付けて来る。
まとめられた手を振り解こうとまた暴れ出すから、もう一度力を入れてキツく握り直した。

K「…いっ…！」

無表情に見つめてさらに顔を近付ければ、フルフルと首を振って固く口を結んでしまう。

頑なに閉ざす口を顎を抑える手で抉じ開け様とするけど、片手だから上手くいかない。
息が出来ない様に鼻を摘もうとしても、上下左右に顔を動かして逃げられてしまう。

はぁーーっ！ムカつくっ！！

俺を馬鹿にしてんのっ！？

ドンっ！

カッと頭に血が上り、思い通りにならない北山にさっきよりも勢いを付けて体重をかける。

K「…かっ…はっ…」

胸を圧迫する様にギューギューと身体を押し付ければ、苦しさからか辛そうに顔を歪めて「は…っ」と短く息を吐いた。

その一瞬を突いて、素早く口を塞ぐ。

K「んっ…！？んんーーっ！！」

北山が慌てた様に肩を揺らす。
むせてほとんど零してしまった事を思い出し、今度は被せる様に強く唇を押し当て抑え込んだ。

全部…飲んで…。

吐き出さない様、ゆっくりと流し込む。
北山の身体がビクリと震える…。

K「…ふっ…うぅ…っ…」

一滴だって零したくないのに、唇の繋ぎ目から水がツーっと溢れて不機嫌になる。

ダメでしょ…？

指先に力を入れて固定する顎をギュッと潰せば、
こく…、こくっ…と喉を鳴らして飲み始めた。

そう…ちゃんと全部…ね…？

されるがままに大人しく水を飲み込む北山に支配欲が満たされる。
小刻みに震える紅い首筋に舌を這わせたくてたまらない。

北山の甘い香りが俺を追い込む…。

…はぁ…めちゃくちゃにしたい…。