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F ページ28

K『本当にごめん…』


はっきりとした理由も言わず、泣きそうな顔で俯く北山の姿に、余計悲しみが増していく…。


ちょっと…。
何で北山がそんな顔してんの?
泣きたいのは、断られた俺の方なんだけど!?
こっちはもう一緒に住む気で、この二日間ずっと物件情報見てたんだよ!?
いくつか気に入った物件があったから、北山にも見てもらおうと思ってたのに…。

喉まで出かかった言葉を、慌てて飲み込む…。
こんな事で、喧嘩したくない…。



自信があった分、ショックが大きかった…。

かなり落ち込んで、飲みに付き合ってくれた渉に絡んだっけ…。


『…何で駄目なの?!好きならずっと一緒にいたいと思うのは当然じゃないの…?ねぇ…そうでしょ?
わたぁ…』


Y『・・・・・』


『俺…北山の気持ちが分からない…』


酔って、愚痴る俺に…。


Y『…太輔さぁ…ミツの気持、ちゃんと考えた事あるの?』


『…え…?!』

北山の気持ち…?
渉の問いかけに、何も答えられない…。

Y『太輔の話し聞いてると、自分の気持ちばかりミツに押し付けてる様に感じるよ…。何て言うか…独り善がり…みたいな?』

『・・・・・』

Y『ミツは…太輔と一緒に住む事に、何か不安があるんだよ…。何でも深く考えちゃう所があるしね?
ミツの気持ち考えたら、もう少しゆっくりでも良かったんじゃない?』

…わかってるよ…。

俺の想いが強過ぎて、一人で暴走してしまった事くらい…。
自分の不安を早く解消したくて…北山の気持ちを全く考えていなかった…。

『・・・・・』

…それにしても…。
独り善がりって、酷くない!?
なんか地味に傷つくんだけど…。
俺、今メンタルボロボロなんだから、これ以上傷つけないでよ…。
もう何も言わないで…。


Y『大体、太輔はさぁ…』


・・・・・!!


『ちょっ…わたっ?』

その後、長々と説教されて…。
最後には、『ミツは…』『ミツが…』と、
北山の事は、自分の方が理解してます!みたいな渉にキレて、久々にケンカしたっけ…。

F→←F



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作者名: | 作成日時:2018年1月9日 9時

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