社 長 秘 書 ( 黄 ) １７

＊８０３ ページ3

重「 おい、なにボーッとしてるん？ 」


♡「 え？ … あー、昔のこと思い出してた。」


重「 浸ってたんか？俺との思い出に！ 」


♡「 うるさいな、… あ！電話！ 」



やっと、私がいなくなったことに気づいたのか。

それまで熱中して射的してたのかな。


淳「 もしもし？！どこやねん！ 」


♡「 いま神社のとこ。人混みに埋もれてしまった、」


淳「 わかった！そこ居れよ！ 」


ここで、電話を切らないのは

きっと淳太は私が１人だと思ってるからだ、


１人だと心細いだろうって思って

通話中のままにしてくれるのがさり気ない優しさ。



♡「 淳太、射的とれた？ 」


淳「 … え？ … うん、取れたで。玄関飾るんやろ。」


センス悪いって言ってたくせに、

しっかりそういう所覚えてる所、マメだなー。



重「 彼氏？いまから来るん？ 」


♡「 うん、こっち来てくれてる、」


重「 俺、おらん方がええんちゃう？ 」


♡「 は？なんで？ 」


重「 彼氏以外の男とこんな所におったら誤解されるやん。良い気しないやろ。」


淳「 そうやね、良い気せぇへんね。」


♡「 あ！淳太！ 」



思ったより早く迎えに来てくれた。

人波かき分けて急いで来てくれたのが嬉しくて

すぐ淳太のところに駆け寄った。


ほんとだ、ぬいぐるみしっかり取ってきてる。


♡「 淳太、たまたま出会った。同級生で前行った病院の重岡 … 」


淳「 … うん、お世話になります。」


重「 … こちらこそ、… Aの元カレです。」


♡「 … ！？ 」


淳「 ………………… 」




なんか、修羅場な予感。

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