社 長 秘 書 ( 黄 ) １３

☆６２２ ページ22

家の近くを探してみた。

おらん、どこ行ったんや。


財布も何も持ってないんやから

そんな遠くに行けるわけがない。


少し離れたところに、人気のない公園がある。


そこにおるんか？そこにもしおるんやったら

変な男に絡まれてないか心配なんやけど、


走って行ってみたら、

やっぱり、あの後ろ姿はAだ。


ちょっとアホ毛がある、ちっこい背中は


絶対、Aや。ん？隣に誰かおる …… ？




淳「 A？ 」


とりあえず、後ろから声をかけたら

振り返ったのは男の方だった。


流「 … あ！淳太さん！よかった、来てくれて。」


淳「 流星？なんで、台湾おるはずや… 」


流「 休暇もらって帰ってきてたんです、！」


たまたま出会ったんですよ、と

流星はわかりやすく説明してくれた。


淳「 Aは… ？ 」


流「 さっきまで、大泣きして寝てます。」


……… ほ、それならよかった。


顔みたら、涙でぐっちゃぐちゃ。

めっちゃブサイク。



流「 Aからまぁ、喧嘩したってことは聞きました。」


流星は優しくAの頭を撫でた。

そっか、コイツはまだAの事が好きなんや。


流「 淳太さん、俺。最初言うたと思うんですよ。Aが幸せだったらええって。」


流星は、初めてあった時みたいに

冷たい目で俺を一瞬見た。あかん、キレてる。

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