あかつき ( 赤 )

＊１４ ページ14

夜中、… 男 …… 男女が密室に２人きり。

…… 一気に恥ずかしくなってしまった。




♡「 …… 、しげさん、しげさん。」


重「 ………… なに？ 」


♡「 理解できたよ、」


襲いそう。ってことなんだよねって

確認のために聞いてみたら

女の子がそんなこと言うな！って怒られた。

しかも顔真っ赤にして。




♡「 …… 、我慢しなくてもいいよ別に。」


重「 何言うてんの、」


♡「 せっかく、好きあってるのに距離置くのなんて変だよ。」


重「 ………… そんなん言うて、知らんぞ。」


♡「 いいよ、知らんくても。」



きっと、しげは付き合ってすぐはダメって

手ぇ出したらあかん。って思ってたんだと思う。

それが紳士な男性の考え方だよ。



でも、… タイミングも大事だと思うよ。

そうやって我慢して一緒に過ごすのなんて

お互い疲れるじゃん。



重「 ほんまにええんか？ 」


多分、てか絶対途中でやめられへんくなる。って

さっきまで顔真っ赤にしてたしげはもういなくて

男の顔したしげが私の目をじっと見ていた。




♡「 … 、いいよ。でも初めてだから、」


あんまり上手じゃないかもだけどって

控えめに小さい声でボソッと呟いたら

俺もやからええやん。って

下手くそ同士で丁度いいって言って

ぎゅっと優しく抱きしめてくれた。



重「 …… 、キスしたらほんま止まらんくなる。」


♡「 いいよ、すきだもん。」


ぎゅっと目を閉じた数秒後に

唇にそっと触れるだけのキスをして

お互い、目を合わせて ふふっと笑った。

＊１５→←＊１３

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す