GOD DAMN ( 緑 )( 紫 )

＊０９ ページ9

神ちゃんも、濱ちゃんも、好き。


神ちゃんは優しい。自慢の彼氏。

濱ちゃんは辛い時に気を紛らわせてくれる。


２人共、だいすきだ。



でも、どっちか１人じゃなきゃダメなんだって。



♡「 蛙の子は蛙。」


昔、授業で聞いたことがある言葉。

今の私にピッタリだった。


母親のこと、嫌いじゃない。好きでも、ない。

それくらい、一緒に過ごしてきた時間が少ない。



私の母親も、もしかしたら、

子供の時同じようなことがあったのかな？


母親の姿が将来の自分なのかと思うと、不安を感じた。



♡「 … 、こんなこと誰にも相談したくない。」


ブランコに座ったまま俯いていると

後ろから肩をポンと叩かれた。


誰だろ、… 誰でもいい。

このモヤモヤした気持ち、無くしてほしい。


振り返ると、神ちゃんが汗をかいて息を切らして立っていた。




♡「 …… 、神ちゃん？走ってたの？ 」



神「 Aっぽい子が公園に１人でいたから、急いで来た… っ、はぁ、あっちぃ 」



私の家、まだ数回しか来たことないのに、

しかも裏道だしわかりにくい場所なのに

覚えてくれてたんだ。



神「 A、俺と話そ。」



神ちゃんは隣のブランコに腰を下ろした。

キィ … と少し錆びた音が誰もいない公園に大きく響いた。




神「 まだ、俺たち知らないことが多すぎる。」


ゆっくり、時間はまだあるから、

お互いのこと話し合おうって

神ちゃんは私の手をギュッと握った。



神「 最後まで、ちゃんと聞くから教えてや。Aのこと。」



まっすぐすぎる神ちゃんの目を

私は逸らすことができなくて、

ゆっくり、間が開きながらだけど

初めて他人に今までの事を話した。


沈黙を破るのに、勇気が必要だったけど

神ちゃんは黙って、急かすことなく

話を聞いてくれた。

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