GOD DAMN ( 緑 )( 紫 )

＊０８ ページ8

家に帰りたくない日は誰にでもあると思う。


まだ遊び足りない、

親と喧嘩して顔を合わるのが気まずい、

怒られるとわかっていると帰りにくい。




私の場合、母親に会いたくなかった。

アパートに着くとまず、自分の部屋の灯りを確認する。



電気がついていれば、母親がいる。

男の人と一緒に。



「 ただいま 」と家に入ると

「 おかえり 」と返事が来るみたいだけど、

私の母親からは言われたことは無い。



「 もう帰ってきたの？ 」だった。

その後、男の人と一緒にお金だけ置いて家を出ていく。


これが当たり前だった。気にならなかった。

…… 前まではね。いまじゃ、

まるで邪魔者かのように扱われる感覚で

極力、顔を合わせないようにしていた。





♡「 …… 、まだ家にいる。」



今日、何時からお店に行くんだろ。

母親が家を出るまで近くの公園で時間を潰す。



♡「 ………… あつ、…… 」



蒸し暑い、真夏の夕方は嫌い。

汗がワイシャツに張り付いて気持ち悪い。

買ったばかりの水もすぐぬるくなる。




♡「 ここで、濱ちゃんが連れて帰ってくへれたんだっけ 」



同じように、こうやって公園で１人過ごしていたら

濱ちゃんが声をかけてきたんだった。



濱「 こら、寄り道せず早く帰れよ。」


かっこいい自転車に乗って、

ノースリーブを着た濱ちゃんは

いつもの白衣きた保健室の先生のイメージとは

また違う雰囲気だった。




♡「 …… 懐かし、… これからどうすればいいんだろーね。」



だんだんと日が暮れていくけど、

家の電気が消える気配も、

アパートから人が出てくることも無かった。

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