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Aが倒れてから2日が経った。顔色はだいぶ良くなったけど、点滴のチューブに繋がれたまま眠っている。
壱「……なぁ、A、そろそろ起きてくれてもええやん…。Aがいないと皆元気ないし、ミスばっかりだし、ピリピリしてるんやで、?早く起きてや……」
「………」(指が動く)
壱「……A?なぁ、起きたん?なぁ!」
「……かず、っ、くん」
壱「〜〜っ!良かった、!待ってな?今先生呼ぶから、」
その後メンバーに連絡をして、電話口からは、「えっ!!?ほんまかっ?!!今すぐ行く!!」と言う陣さんのバカでかい声が聞こえてくる。30分後。廊下から15人の男達の足音が聞こえてきて、勢いよくドアが開き、15人がなだれ込んできた。
¦
「えと、お久しぶりです…?」
健「…よがっだあっ、全然起きないからっ"、おれしんぱいでえ"っ!」
瑠「けんた泣きすぎ、笑」
彰「瑠唯も泣いてんじゃん」
北「しの、ほんどにっ、よがっだあ、泣」
岩「北ちゃん、笑」
16人の男たちの中の半分以上が声を上げて泣いている様子は実際に見ると、とーんでもなくカオスだったけど、Aが目を覚ましたことで、レッスン中のピリピリした空気とは一変して皆に笑顔が戻った。
「すいませんでした、ご迷惑おかけして」
力「お医者さんから聞いた、過度のストレスと栄養失調だって」
陣「正直、このまま踊らせるのは心配や。何があったか、何が原因でこうなったのか。ゆっくりでええから教えてくれへん、?」
「……………わかり、ました」
か細い声でそう言った彼女は、しばらくして口を開いた。その口から出てきたことはまだ中学2年生の彼女が背負うには重すぎるものだった。
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作者名:陽. | 作成日時:2020年9月13日 18時