許嫁を迎えに行きます (ページ39)

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急に私を好きだと言い出した彼。

思考回路が追いつかない。

確かに出会った頃に比べたら

ここ1年間は結構、仲良くしてて

いつのまにか

私をAって下の名前で呼ぶようになった。

確かに最近やたら優しいけど

それは私が試験のために

勉強ばかりになってるから罪悪感でもあるのかなって。

なんか、そんなことばかり考えちゃう。

前向きに純粋に彼の言葉を受け止めることができないことに申し訳なさを感じる

許嫁だからすきになったわけじゃないって

そんな真っ直ぐ言われたら…

　

ごまかすように

『嫌なとこしかないから、わたしはやめた方がいいよ』

なんてその場しのぎの言い訳をする。

「どこが嫌とこなの？全部俺が愛すから」

アイドルってこうやって女の子なことを

虜にしていくんだなって

普通こんな甘いこと言わないよ？

こんなこと言われてなんて返せばいいのか

わからない。免疫がなさすぎて

ただ下を俯いてその場をしのぐ

「まーいいやゆっくりで」

私の頭を覆うように大きな手で

ポンポンって頭を撫でられた。

「頭ちっちゃくない？この容量に
　情報溜まってるって脳みその質良すぎだろ」

『どういうこと？(笑)』

アハハって笑いながら

東京のネオンをみながらちょっとだけ

今後の話をした。

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