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今日はAの試験らしい。
共通テストの前日に連絡した時
繋がらなくなった事ですぐに察しがついた。
話したくないんだろうな。って
彼女の中で心の変化があったんだと思う。
3年間全部彼女に押し付けてきたから。
なんも文句は言えない
彼女にとってこれからの3ヶ月は
今までよりもっと大事な3ヶ月。
あまり連絡しない方がいいかも
彼女の笑顔が見たくて
彼女の柔らかい優しい声が聞きたくて
いつからこんなに彼女が俺の中を占めていたのか
検討もつかないよ。
彼女の試験が終わったらもう一度連絡をしよう
そう思いながら自分の試験の準備をしていた。
俺とAの受験日は違う。
彼女の受験日、今日はたまたま休みだった。
久しぶりに服でも買おうと
東京の街を歩いていたら
爺ちゃんから、電話が来た。
この3年一度もなかったのに何事?
爺「Aがおらんくなった」
「家出じゃない?」
爺「家出!?!?」
何をそんなに驚いているんだ。
別にはじめてのことじゃないよ
どこに行ったんだって騒ぎながら
警察に届けるか本当に家でかって
そんなおおごとに…
「警察とかほんとやめて迎え行くから」
それだけ言って電話を切った。
"あの公園にいろよ"って思いながら
いつもの公園に足を向ける。
いた。
息も凍るこんな寒い日に
なんで公園に…
ここに居ろよって思いながらも来たものの
どっかあったかいカフェにでも入りなよ
ってちょっと心配になる。
「A」
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作者名:唯音 | 作成日時:2022年12月16日 17時