許嫁を迎えに行きます (ページ3)

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そんなこんなではじめて

彼女と顔を合わせることになった。

彼女はお祖父ちゃんの旧友の孫

大学病院で長年医者をしているお祖父ちゃんのお友達は

特に後継も必要ないらしい。

そんな繋がりで結婚の話が出たみたいだ。

お祖父ちゃんもこいつの孫ならって。

女の子なのにいいの？って思ったけど

そこに偏見はないらしい。

はじめて彼女と会った時のことはあまり覚えていない。

継いでくれるならそれでいい。

正直大好きな人と、運命の相手と

俺は恋愛もできずに

よく知らない奴と結婚するしかないのかって。

　

仕事に生きるしかない。

そんな気持ちだった。

ただ、着物を着た彼女が年齢よりもずっと大人に見えて

落ち着いていて、一つ一つの仕草や作法が美しくて

きれいだな〜っていい教育受けてんなーって

そんな印象だけが残っていた。

　

とりあえず連絡先だけ交換した。

　

その時確実に結婚が決まったわけではないけど

親からはすでに決定事項であることが

ヒシヒシと感じられたから
　
　

もう決定なんだと思う。

今後たまに2人で会ってお話ししなさいって。
ひとこと言われた。

別に強制でもないなら

いかなくてもいいかなって。

実際の結婚なんてまだまだ先の話だろうし

急いで仲良くなる必要もないし

なんなら無理して仲良くなる必要もなくない？

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はじめて会った日から数ヵ月が経過したけど

なんの連絡もなかったし、俺も連絡しなかった

当たり前のいつも通りの毎日が続いていた。

母「Aちゃんとどう？」

「どうってべつに？」

母「連絡とってるんでしょ？」

「交換したけどとってないよ」

母「そう…」

そりゃー仲良くして欲しいよねー

何も言わないけど

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