二日後 last ページ49
「変えるって言いました？」
変えた、というよりも新しく一台買っただけですけど。
さらりと衝撃的なことを述べていく降谷。
「じゃあそっちからかけてもいいじゃん…死んでたらどうしようとか思ってた私は何だったの…」
迂闊に連絡を取ってはいけなかったとか、そういう理由があったということはよくわかるけれど。
「声を聞いたら…会いたくなるでしょう？」
ぼそりと、小さな呟き声だったがはっきり聞こえた。
うう、これはずるいぞ…！とてもずるい…！
当の本人はさも当然のことを言ったまで、という風に外を眺めている。
「高田さん？」
急に押し黙った私に疑問を持ったのか声をかけてきた。
「待って、時間をください今悶えてるから…！」
「Aちゃん、コーヒーどうぞ！」
そんな時、突然の梓の登場。焦った、今のはとても焦った。
焦りを隠しつつお礼を言って、ふーっと息を吹きかける。熱そう。
「眼鏡、曇ってますよ」
そう言われた瞬間、真っ白だった視界が一瞬でクリアになる。
どうやら降谷に眼鏡を取られたらしい。
「…何で眼鏡なんですか？朝はかけていなかった」
私の眼鏡の曇りがとれていくのを眺めながら問う。
朝の話を出すのは恥ずかしいから止めて欲しい。
「コンタクトをつけ忘れてね」
聞いたのは自分のくせに興味なさげに返事をする。
「…さっき店に入ってきたとき、高校生に戻ったかと思って驚きました」
高校生…？と少し考えたところで気づく。
「ああ、髪と眼鏡ね」
高校の時、ちょうどこのくらいの髪の長さでおろして生活していた。コンタクトもまだ使っていなかったし。
「…言ってなかったんですけど、最初に話したときより前…」
私に眼鏡をかけながら降谷が何か言うが、ドアのカラン、という音に掻き消された。
「ごめん、聞こえなかった」
「何でもないです」
あんな真剣な顔して、何でもないってことはないと思うのだけれど。
まあ、そんなに重要ではなかったのかな…？と自己完結をして、言いたかったことをもう一つ思い出した。
「そうだ！一回だけ酒に付き合ってよ！！」
「え、嫌ですよ…反動ですごい飲むでしょう」
「一回だけでいいから！」
お願いします！と両手を合わせると、ため息を一つ。
立ち上がってこちらに手を差し伸べてきた。
「ほら、早く掴まないと逃げますよ」
…捕まえてくれと言っているようなものじゃないか。
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かまぼこ板(プロフ) - かなとさん» いつも本当にありがとうございます！これからはまた前のようなペースでやっていきたいと思います、よろしくお願いします！ (2016年6月30日 0時) (
レス) id: 8b9d5f2ddb (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - お久しぶりですね。他の方たちもぱったりと更新されなくて寂しかったんですよ。有難う御座いますと此れからも宜しくお願いします。 (2016年6月28日 23時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ板(プロフ) - かなとさん» 安室さんがこんな感じだったらいいなあという私得な展開でした...！そう言っていただけてよかったです！ (2016年6月12日 23時) (レス) id: 8b9d5f2ddb (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 安室さんｶﾜ(・∀・)ｲｲ!! (2016年6月12日 0時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ板(プロフ) - １０６さん» コメントありがとうございます！そんなことを言っていただきうれしいです！がんばります！ (2016年6月12日 0時) (レス) id: ab8133160c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かまぼこ板 | 作成日時：2016年5月21日 23時
