一日後 乗り込め ページ41
「結局、言わなきゃ伝わらないってさ」
『へえ、たまには良いこと言うじゃん』
電話口で麻衣の声が響く。たまにはって…どんな状況でもこの言われよう、先輩流石です。
あの後、家に帰ってご飯を食べて、風呂から上がったときちょうど家の電話が鳴ったという流れ。
髪をタオルで乾かしながら、今日の一部始終を話す。
『お見舞いにあのプリンって確実にAのためじゃん。降谷さんの先読みすごい』
まあ確かに、私が先輩のお見舞い行くとは限らなかったわけだけれど。
「でもまあ、先輩もあのプリン好きって話したことあるしね」
そういえば、麻衣は降谷って名前を知っているし、写真まで見られたことがある。それに対して先輩は存在しか知らなかったため、今日初めて"安室さん"って知ったのだろう。
「あ、ドライヤーしていい？」
『聞こえないでしょ馬鹿』
辛辣に返されて、冗談だよ…と呟くが、聞いていない。
『仕事が忙しくて会えない、か…』
麻衣にはそういうことにしている。いなくなるときに理由を詳しく言っていなかったけれど、仕事関係だろう。
また、どんな仕事をしているかは言っていない。そのため、降谷が麻衣のところを訪問したときに違う名前を名乗っていたのは何故か、という疑問については、訳あって探偵の仕事をしてるからと言っておいた。
正直私も知らないし。
『よし、乗り込め！会社は知ってるんでしょ？乗り込め！』
「はあ！？何言ってんの！？そんなこと出来るわけないでしょ！？」
『じゃあ何ならできるの！』
返事ができなかった。自分でも何か行動しなきゃって思うし、周りからもどうにかしろと言われるが、良い案が全く思いつかない。
「うー…でも乗り込むったってどうするの。受け付けで不審者呼ばわりでしょ」
『それは降谷さんに直接繋いでもらうしかない』
「そう簡単にいくものかなー…」
しかし、このままで終わるわけにはいかない。お礼を言いたい。伝えたい。…何よりも、会いたい。
そういった感情がどんどん私の中に生まれてくる。
『Aならできるって！いきなり会えなくなったことに文句も言いたいんでしょ？』
「そうだ、そうだった。それは絶対にいわなければ！よし、明日行ってくる！」
『よしきた！！…って明日！？明日なの！？』
優柔不断なところは呆れるけれど、決めた後の行動力は引くぐらいあるよね、だそう。
…あれ？褒められてなくない？
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かまぼこ板(プロフ) - かなとさん» いつも本当にありがとうございます！これからはまた前のようなペースでやっていきたいと思います、よろしくお願いします！ (2016年6月30日 0時) (
レス) id: 8b9d5f2ddb (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - お久しぶりですね。他の方たちもぱったりと更新されなくて寂しかったんですよ。有難う御座いますと此れからも宜しくお願いします。 (2016年6月28日 23時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ板(プロフ) - かなとさん» 安室さんがこんな感じだったらいいなあという私得な展開でした...！そう言っていただけてよかったです！ (2016年6月12日 23時) (レス) id: 8b9d5f2ddb (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 安室さんｶﾜ(・∀・)ｲｲ!! (2016年6月12日 0時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ板(プロフ) - １０６さん» コメントありがとうございます！そんなことを言っていただきうれしいです！がんばります！ (2016年6月12日 0時) (レス) id: ab8133160c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かまぼこ板 | 作成日時：2016年5月21日 23時
