最後の審判【名探偵コナン】

一日後　お見舞いの品 ページ39

「ああっ！！忘れてた！どうぞ！」

珍しく真面目に話し合っていたら完全に忘れていた。お見舞いのプリン。

数年前に勧めた結果、先輩はこのあるお菓子屋さんのプリンが大好きになった。勧めたこちらが正直引くほど喜んでいたので、事あるごとにこれを贈っている。そろそろ飽きないかなあと実は心配になっていたりする。

しかし今回もほとんど何も考えずにこれしかない、という精神でやって来たのだ私は。

　
流石は先輩、馴染みのお菓子屋さんの箱を見ただけで私が何を持ってきたのかわかったようだ。
はっ、とわかりやすく反応して...よし、喜べ喜べ...！

「もしかしてプリン...？」

そう言っておかしそうに笑い出す。いつも私をからかう時のような意地悪な笑いではない。本当に面白そうに笑ったのだ。
...あれ、反応が思ってたのと違うぞ？

　
「えっ待って、もっと子どものようにはしゃぐ姿を想像してたんですけど...」

「えっそれこそ待って、俺いつも子どものようにはしゃいでるのかな...！？」

一人で悩んでいる先輩は置いといて...いや、置いておくわけにはいかない。

「あれですか、遂に飽きたってやつですか！いいですよ私二個食べますから！」

私だってここのプリンが大好きなのだ。基本プリンは大好き！というわけでもないのだが、このお菓子屋さんのプリンは何故か好んで食べている。それをそんな飽きたなどと言うやつに渡すものか。
いや、さっき飽きてないか心配とは言ってけども。

　
　
「やっぱり、高田のことだから自分の分も買ってきてたね」

「そりゃあ勿論...って話が噛み合ってない！」

「いや、じゃあ一人二つずつだ」

にこにこと優しげな笑みを湛えたまま先輩は、私が今抱えている箱と全く同じものを取り出した。

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