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一日後 大問題 ページ36

ここまで熟睡したのは久々だったなあと少し伸びをして目を開けると、実家の天井が目に入った。バターのいい香りがした。朝ごはんはトーストと目玉焼きに違いない。

「...終わったのか」

まだあまり現在の状況が頭に入ってこなくて、つい確認するように呟いた。

昨日、全てが終わった。正確には、終わったようだ。しかし大問題が一つある。それは前から恐れていたことであり、わかってしたことではあるのだけれど。実際向き合ってみると、やはりこのままでは終わらせることはできないな、といったところだ。
あのちびっことも約束したのだから。
 

その問題___降谷と連絡が取れないことは、全て終わって安心した心にまた重くのしかかる。

今携帯が手元になく、仕方なく部屋の子機から降谷の携帯に電話を何度かかけているが...
繋がるけど声は聞けない状況が続いている。

...一度諦めるか。
 

「Aー!?起きてるのー!?」

「っ!?びっびっくりした!起きてるよ!」

いくら2階だからといって、そんな大声じゃなくても届くと私は思う。
というか、母さんの声で寝てても起きれる自信が少しある。

「朝からよくそんな大きい声が出るなあ...」

ついぼやきながら階段を下りた。

 

「そういえば、麻衣ちゃんから連絡あったよー。あの...誰だっけ、先輩が目覚めたって」

久しぶりの実家でのご飯にわくわくと胸を弾ませるあまり、柱についている過去の自分の身長の印と比べてみたりと、テンションが謎な方向へと上がっていた私であったが。
そこになかなかの爆弾発言が落とされる。

「そりゃ大学のときのと比べたって同じか〜......って先輩が!?それそういえばって感じで話すの!?」

大学時まで身長の印を柱につけ続けたなんて、過去の自分のことなのに解せないなあってそんなことを考えている場合ではない。
 

「ええっと待てよ...先輩が入院してた病院どこだっけ...」

「杯戸町の方って言ってたような...」

そこはもう少しはっきり聞いてて欲しかったけれど。でも思い出した。杯戸中央病院だ。

今日は勿論ゆっくりするつもりであったが仕方ない。先輩のためなら行こうではないか。

一日後 上司かつ→←epilogue



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かまぼこ板(プロフ) - かなとさん» いつも本当にありがとうございます!これからはまた前のようなペースでやっていきたいと思います、よろしくお願いします! (2016年6月30日 0時) (レス) id: 8b9d5f2ddb (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - お久しぶりですね。他の方たちもぱったりと更新されなくて寂しかったんですよ。有難う御座いますと此れからも宜しくお願いします。 (2016年6月28日 23時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ板(プロフ) - かなとさん» 安室さんがこんな感じだったらいいなあという私得な展開でした...!そう言っていただけてよかったです! (2016年6月12日 23時) (レス) id: 8b9d5f2ddb (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 安室さんカワ(・∀・)イイ!! (2016年6月12日 0時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ板(プロフ) - 106さん» コメントありがとうございます!そんなことを言っていただきうれしいです!がんばります! (2016年6月12日 0時) (レス) id: ab8133160c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かまぼこ板 | 作成日時:2016年5月21日 23時

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