最後の審判【名探偵コナン】

二日前　気になること ページ31

「お姉さん！」

バタン、とドアを乱暴に開けてコナンくんが入ってきた。こんなに慌てているのは珍しい。

「どうしたの？」

「さっき安室さんから連絡来てて、目撃証言が嘘だっていう裏付けが取れたって！！」

息を切らしながら必死に私に伝えようとしてくれている。
はじめは何を言っているのかわからなかったが。目撃証言が嘘、その言葉を一度頭に留めた。


「ええっ！！えっ！？んんん？嘘！？」

「ほんとだよ！やったね！」

ニッと笑うコナンくんにつられて、つい頬が緩む。
...でも昨日の今日って。全く、流石だなあ。
早く、早く会ってお礼が言いたい。仕切り越しじゃなくてしっかり向き合って。

　
「...コナンくんもありがとね、伝えに来てくれて」

慌てて私の前に現れたコナンくんは、実はランドセルを背負ったまま。降谷から連絡が来てすぐにここに向かってくれたらしい。

「あっ、ランドセル置いてくるね」

私の視線に気づいたのか、少し恥ずかしそうに部屋を出て行った。
コナンくんの子どもらしさが見えた、微笑ましい出来事ではあったのだが。子どもらしさ、そんなフレーズと同時に、前に一度疑問に思ったことをまた思い出すことになった。

「コナンくん。気になることがあるんだけど」

「ん？どうしたの？」

ドアを閉めながら聞き返される。

「これをためらいなく聞いちゃうと、君を傷つける可能性があってね...」

きょとん、と首をかしげるコナンくんだったが、すぐに困ったように笑った。

「何だか知らないけど、遠慮しないで聞いてよ」

うーん...そういうことだから聞いてしまってもいいかな。
と、そんなあっさりと結論を出してしまった。気になることは知っておきたい性質だから、仕方ないことにしよう。

降谷がアドレスを変えずにいた理由は何故だか聞けなかったけれど。
ああ、また関係ないことを思い出してしまった。
　

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