七日前 心当たり ページ14
「だから、私に話せることだったら話します」
いえ、話させてください。
懇願するような視線を向けてそう言う。
「...では、率直に聞きますが。高田さんをよく思っていない人...恨んでるとまでは言いませんが、そんな人に心当たりは?」
いて欲しくないというのが事実だが、それは流石に難しいことだろう。
「ああ...やっぱり、Aは嵌められたのでしょうか?」
「その可能性が高いと思われます...」
というかそれしか考えられないと言っても過言ではない。
はあ、と一つため息をついて話し始めた。
「あの子って...ほら、自分が周りにどう思われてるとか全然気にしないじゃないですか」
「ああ、わかります...」
気にせずに過ごしていけるのはいいことではあるが、それはその分他人からの敵意に気づけないという欠点もある。
「社長の息子さんが私たちの上司にいるのですが...Aのことが好きなんです」
「...それでその好意にも気づいていない、と?」
...彼女が鈍感なことぐらい、高校時代から分かってはいたけれど。
「はい...その上司は普段は強気な方ではあるのですが、話しかけることすらできない様子だったので」
Aが相手じゃなくとも気づかなったかもしれません。
女性の意見だからそうなのだろう。それに、全く気づかない高田さんも想像できた。
「でもある時から彼はAのせいにし始めたんです。何で気づかないんだって」
「...強気な方とお聞きしましたし、それはあるかもしれませんね」
「それに尋常じゃない感じで怒り狂っていたんです...でもそれが最近、気味が悪いくらいに静かになった」
それは落ちついたように見えただけで。自分の気持ちに気づかない高田さんに、どうにか復讐しようとしていたとしたら。
でもそれだけか...?
71人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かまぼこ板(プロフ) - かなとさん» いつも本当にありがとうございます!これからはまた前のようなペースでやっていきたいと思います、よろしくお願いします! (2016年6月30日 0時) (レス) id: 8b9d5f2ddb (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - お久しぶりですね。他の方たちもぱったりと更新されなくて寂しかったんですよ。有難う御座いますと此れからも宜しくお願いします。 (2016年6月28日 23時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ板(プロフ) - かなとさん» 安室さんがこんな感じだったらいいなあという私得な展開でした...!そう言っていただけてよかったです! (2016年6月12日 23時) (レス) id: 8b9d5f2ddb (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 安室さんカワ(・∀・)イイ!! (2016年6月12日 0時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ板(プロフ) - 106さん» コメントありがとうございます!そんなことを言っていただきうれしいです!がんばります! (2016年6月12日 0時) (レス) id: ab8133160c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かまぼこ板 | 作成日時:2016年5月21日 23時