七日前 再会 ページ2
裁判が一週間前に迫った今日は、朝から雨だった。
なんだか不吉な予感がするほどの豪雨。
そんな今日の１３時、面会に来る人がいると知らされた。
はっきり言って気が進まない。どうせ私はここから進む事はできないのだ。
重い体をなんとか動かして、面会室に連れて行かれる。
面会室の硬いパイプ椅子に座り、誰が来るのか考える。
何故誰なのか知らされなかったのだろうか。
面会に来る人がいると知らせた人は、私のことが嫌いだったのだろうか。いや、お前の好みとか知るか。嫌がらせが地味すぎる。
ああ、雨の音がうるさいなあ。
そう思った時雨の音に紛れて、ガチャリ、と正面の扉が開いた。
やっと誰か分からないというモヤモヤが解消される、そんな思いで見上げたところ...
「...どうも」
一瞬。息が止まるのを感じる。今の私はきっと、なかなかのアホ面。
金髪と褐色の肌。過去によく見慣れたものだった。
「ふっ、えっ、ふっ！？ふっふっふっふるや！？」
いろんな思いがこみ上げていたが、驚きが一番大きいのは勿論のこと。
「壊れた機械みたいになってますが大丈夫ですか？」
「えっちょっええっ」
「一旦落ち着いてくださいよ...」
私に呆れ顔を向けてくる彼は前と変わらない。
言いたい事はたくさんある。が、確かに落ち着かねば。私はここ最近のうち最大の集中力で、落ち着こうと努力する。
「...これが落ち着けるか！！この野郎！！いきなり消えるって何なの！？馬鹿なの！？」
「だっだから落ち着いて」
急にまくし立てる私に若干引き気味。え、さっきからこの人私を非難する顔しかしてないんだけど。
でも前と変わらないやりとりに、少し嬉しく思う自分もいるのは確かだ。
降谷零。公安警察。高校の同級生で、大学卒業後まで付き合いがあった。親友は誰かと聞かれたら、私はこいつの名前も迷わず挙げる。
しかし、本当に唐突だった。彼がいなくなったのは。
その日は一緒に飲んでいた。いつもと変わらない表情、話し方、感覚。今思い返しても、違和感などない。
事が起きたのは、それぞれ帰宅してからのこと。
降谷から着信があり、何も考えずにとった。
『もうあなたとは会えない』
そう一言。それだけの通話。
何かの冗談と思って、かけ直したが出る気配はない。
彼の家まで走った。ドアが開く気配もなかった。
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かまぼこ板(プロフ) - かなとさん» いつも本当にありがとうございます！これからはまた前のようなペースでやっていきたいと思います、よろしくお願いします！ (2016年6月30日 0時) (
レス) id: 8b9d5f2ddb (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - お久しぶりですね。他の方たちもぱったりと更新されなくて寂しかったんですよ。有難う御座いますと此れからも宜しくお願いします。 (2016年6月28日 23時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ板(プロフ) - かなとさん» 安室さんがこんな感じだったらいいなあという私得な展開でした...！そう言っていただけてよかったです！ (2016年6月12日 23時) (レス) id: 8b9d5f2ddb (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 安室さんｶﾜ(・∀・)ｲｲ!! (2016年6月12日 0時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこ板(プロフ) - １０６さん» コメントありがとうございます！そんなことを言っていただきうれしいです！がんばります！ (2016年6月12日 0時) (レス) id: ab8133160c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かまぼこ板 | 作成日時：2016年5月21日 23時
