うぱるぱ！(赤×緑)

17 ページ17

赤「…よかった。そしたらまた、ここで待ち合わせて一緒に行かへん？」

緑「…うん、そうしよ」


どういう意図かは分からへんけど…またシゲと会う理由が出来たのは、嬉しい。


赤「と、とりあえず、餌、あげちゃお」

緑「そ、そやな」

少しぎこちない手つきで餌をあげる。
ドキドキするけど、嬉しくて。
なるほど、これが恋してる感覚なんや…なんて一丁前に思ったりした。


夏休みに、シゲとまた会える。
それだけで俺は、この一週間また頑張れる気がした。


＊


その日の夜、またまた流星から電話がかかってきた。


青「神ちゃん〜ウーパールーパーお疲れ様ぁ」

緑「ありがと。流星も合宿お疲れ様。もう帰ってきたん？」

青「さっき家着いたとこ。くたくたや〜」


ぐへ〜とため息をつきながらしゃべる流星に、こっちの力も抜けてくる。


青「そいやさー、来週学校のそばの夏祭り行くー？」

緑「えっ、あぁ、おん」

青「部活の人と行くん？神ちゃんがそっちで行くなら俺もサッカー部の連中と行こかなぁ思って」

緑「…そ、それがな」


恐る恐る、シゲと夏祭りに行くことを流星につげると、うぇぇっ！と流星が驚いた声をあげた。


青「いつの間にそんな仲良くなったん。てかシゲって呼ぶようになってるし！」

緑「さ、誘ってくれてん。
でも俺が変なこと言うたからやと思う。係終わったらシゲと会えへんくなるーとか言うたから…」


自分で言ってて悲しくなってきた。
やんな、多分シゲ、俺があんなこと言うたから、気をつかって誘ってくれただけや。


青「…いやー、やとしても夏祭り誘うか？
てか、そないこと言うなんて…神ちゃん案外積極的なんやなぁ」


電話越しでも流星がニヤついているのが分かって、腹立つ。笑


緑「い、勢いで言うてしまってん！」

青「んはは、まぁええやん、何はともあれ、デートできるんやから」

緑「デッ…」


…そうか、これって俗に言うデート…？
いやでも、シゲやって男やし、まさかそんな風には…。


青「とりあえず、今年は俺はサッカー部の奴らと行くわぁ。
ま、お互い楽しもうな。あと、今度会った時お土産渡すわ〜」

緑「お、おん、ありがと！ほなね」


流星と電話したら、余計わけわからんくなってきた。
…あかん！もうごちゃごちゃ考えるのやめよ！


と、とりあえず、この一週間は文化祭に向けて頑張らな…！


そう思いながら布団をかぶったけど、その日はなかなか寝付けなかった。

18→←16

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す