＊ ページ28
・
吉龍「なにか大切なものでも、出来たんじゃないか？鬼邪高で」
美龍妃「…」
吉龍「だから、今の状況を言い出せない、守りたいんだろ？そいつらを。」
美龍妃「っ…」
そんな弱みを握られたら
鬼邪高は1発で殺られる。
美龍妃「…そんなやついないよ、おじさん。
…今の鬼邪高はどんな手使っても止められないほど荒れてる」
吉龍「そうか。あそこまでしても誰も怯えないのか」
美龍妃「おじさん、まだ鬼邪高攻めるのは早いよ。
もう少し鎮まってからでいいんじゃないの」
吉龍「それじゃあ、遅いんだよ美龍妃。
そんなことしてる間に黒崎に会長の座が決まってしまうから美龍妃に情報を入れてもらってるんだよ、
作戦は俺が決める。
お前は口答えしないで
鬼邪高の動きをただただ教えてくれるだけで
金が入るんだ
美味しい話だろ。
変にお前は加担しようとするな」
A「っ…」
吉龍「じゃあ、また色々聞きに来る。くれぐれも死ぬなよ？笑」
おじさんが出てった部屋は
ガタンとおおきな音を立てて扉がしまった。
密閉されたこの空間。
ただただ奥の暗さだけが際だって
怖かった。
私の存在価値。
楓士雄や司に何一つ言わないで
友人として
愛された人間として
私は彼らを守りたかった。
私なりの嘘が
凶と出るか吉と出るかなんて
まだ分からない。
私のついた嘘で
彼らが守れるなら
その嘘が暴かれた時
私が殺されるかもしれない。
けど、なぜだか構わなかった。
今まで鬼邪高の情報を裏に流して金をもらっていたような裏切り者にも
最後くらい
仲間と思えてた人に綺麗に見られて消えさせて欲しいと思ってたから。
これが楓士雄のためだと
本人は気づかなかったとしても。
勝手にいいことをしたといい気になっては
襲ってくるいろんな恐怖に襲われる。
1人の部屋の中の冷蔵庫を開ければ
私と一緒、空っぽで
机の上にある茶封筒からお金を抜き取って財布の中に入れたらパーカーだけはおって外に出た。
既に分厚い雲は
夕日を隠した。
買い物を済ませれば
通りで雨が激しくうちつける。
傘なんて持ってなかった
けど、この雨に濡れるのがなんだか気持ちよかった。
美龍妃「なにしてんだろう、私。笑」
雨とともに流れる涙は何年ぶりの涙なのか。
少ししょっぱい。
家に帰る訳でもない。 立ち尽くして
私は私を哀れんだ。
「美龍妃。」
美龍妃「…えっ…」
私の上にできた傘。
おじさんとは違う優しい私の名前を呼ぶ声。
美龍妃「…楓士雄…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 288人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふらっしゅ(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！とても嬉しい言葉ばかり…！更新頑張ります！今後ともよろしくお願いします！ (2020年12月3日 23時) (
レス) id: dceb5e0f83 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - ランぺ大好きです最高です北人君とRIKU君と壱馬君と翔吾君と樹君と慎君大好きです最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してます頑張ってください応援していますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2020年12月3日 17時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふらっしゅ | 作成日時：2019年8月8日 13時
