想い、想われ、 (ページ32)

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びっくりして隣を見ると

俺以上にびっくりしてるAちゃん。

Aちゃんの上に大量のポップコーンが降ってきて

綺麗に結った髪や肩にポップコーンがついてる。

まじか(笑)

男の子「あーーーーん。僕のポップコーン」

ママ「すみせん。本当にごめんなさい。」

『あー大丈夫です大丈夫です。』

肩や膝に乗ってるポップコーンを拾いながら

お母さんに返事をするAちゃん

お母さんとお姉ちゃんとAと俺

4人で散らばったポップコーンを拾って元に戻す。

お母さんはごめんなさいってそればかり

Aちゃんも気にしないでって

そんなお母さんをお構いなしに

ポップコーンが無くなったことで泣き続ける男の子

片付いたところで会場が暗くなって

CMが始まった。

『ぼく！これ食べる？塩とキャラメル好きかな？』

男の子「たべる！ありがとう！」

『私たちまだ手をつけてないので！』

ママ「いや！申し訳ないです〜」

ママは遠慮してるけど

Aちゃんが男の子に渡すと

遠慮なしに受け取る男の子

『全然大丈夫ですよ！映画楽しみですね』

ママ「すみません」

泣き叫んでいた男の子もすっかり静かになった。

　

『新しいの買ってくるね』

俺の耳元でつぶやいて

カバンをとって新しいポップコーンを

買いに行こうとする彼女

そう席を立った彼女の腕を握った。

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