【ディアラバ】盲目少女【逆巻シュウ】 (ページ17)

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欲望ページ17

シュウside

血を吸われたいと言うAに思わず顔がニヤけた。
確実に落ちていくコイツが馬鹿で滑稽で、でも可愛らしいとも思った。

人間のくせに…
コイツはいつか歳をとってババアになって死んでいく。
俺はまた、独りになるだろう。
それでもいいと思えてしまう自分に正直驚いていた。
あの時アイツが死んだ日から俺はずっと孤独でいいと、誰とも馴れ合うつもりもないと、塞ぎ込んだ。

けどコイツだけは、Aだけは何故かその気持ちを溶かした。

馬鹿みたいに俺しか見てない。
怯えながらも欲に従順で…

シュウ｢ホント、馬鹿な女｣

｢ば、馬鹿じゃないですっ｣

いつまでも耳元で囁いていたい。
耳まで赤くして照れて、その反応が面白くてついいじめたくなる。

シュウ｢耳元なら罵声でも感じるんだな｣

｢そんなことないですよ！？それに別に耳弱いわけじゃ…

ひゃっ｣

あからさま過ぎる強がり方をし始めたから何も言えないように、言い訳出来ないように耳に息を吹きかけると相変わらず変な声を出す。

シュウ｢アンタじゃ俺には敵わない｣

｢むぅ…そんな事ないですよっ｣

Aは頬を膨らませて俺の耳にも息を吹きかけてきた。

シュウ｢俺は別に耳弱くないからね｣

｢ぐぅ…｣

失敗に終わりAは不貞腐れてしまった。
そんな姿にまた笑いが零れた。
頭をくしゃりと撫でてやると少し驚いた後にへにゃっと笑う。

シュウ｢アンタは表情がコロコロ変わって見てて飽きないな。｣

｢ありがとうございます？｣

シュウ｢アンタって不思議だな｣

｢え？｣

ぼそっと呟いた言葉は耳に届かなかったのか間抜けな顔で聞き返してきたけれどなにも答えてやらなかった。

無視どころかAの肩を押してベッドに押し倒した。

悪戯心。
それと欲望。

驚いて状況を理解出来ていないAの首筋にまた、牙を立てた。