幼馴染みがストーカーになって戻ってきました [BL] (ページ8)

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｢おい！

そんなに無理矢理つれてこなくても良いだろ…｣

｢…こうやってでもしないと来てくれないかと思って｣

俺は保健室へ東雲に引っ張られて連れてこられ、何故か傷口を手当てしてもらっている

｢全く…こんな傷舐めときゃ治るって｣

そんなに対した傷でもなさそうだし

｢、…じゃあ俺が血が止まるまで舐め続けようか｣

｢ｯ…！｣

まただ
この、ｿﾞｸｯてさせられるような感じ

声を落として落ち着いた様子で言われるから余計に怖い

｢普通の手当てで十分です…｣

｢そういえば｣

？、なんだ急に

｢そういえば、昔も俺がこんな風に手当てしたよね｣

｢え…？｣

東雲が唐突に話を持ち出してきた

昔…って…なんだよ

｢"みーちゃん"｣

｢!?｣

　__『みーちゃん…、その怪我大丈夫…？』

　『大丈夫だって！心配しないで

　 "いっちゃん"』__

　

いつかの夢に出てきた、俺の幼い記憶…

もしかして…

｢いっちゃん…？｣

｢久しぶり
やっと…思い出してくれた｣

幼い頃、俺にはよく遊ぶ友達がいた

でも、… いつのまにかいなくなって

俺の記憶からも消されそうな位に

｢いつ気づくのか待ってたんだけど…、ヒント出さないと思い出してくれそうになかったから｣

嬉しそうな顔でそう言う東雲は、確かに微かながらいっちゃんの面影がなくもない

　が！

｢変わりすぎじゃね…？｣

小さい頃は、俺よりも背が小さくて可愛かった記憶があるのだが

｢今は葉月の方が背が小さいね｣

微笑みながら、まるで俺の心を見透かしたかように東雲は言う

｢東雲に言われると何か腹立つ…｣

ぁあ、そうだ…

｢あのさ、

お前のこと忘れてゴメン、な？

で、でも雰囲気変わりすぎてるお前も悪いんだからな!?｣

｢それは別に良いよ

それよりさ。昔、俺があげた"御守り" 持ってくれてる？｣

｢持ってるよ｣
　

小さい頃に東雲から貰った御守りは、知らずのうちにずっと手元に持っている

｢そっか…嬉し｣

また微笑む

さっきとは少し変わった感情が入ったように

｢おう…｣

…やっぱり、なんかこいつ雰囲気変わったよな

今までになんかあったのだろうか

｢…お、俺さ！もっと東雲と話してみたいわ｣

｢俺も、もっと葉月のこと知りたいなぁ｣

このときの東雲の言葉の意味を、俺はまだよく解っていなかった