◎ 030 ページ33
.
まずは、両親について。
蒼弥 「 ..Aこういうの詰まるから、俺が
代わりに伝えますけど。
..まず見ての通りAの両親は居ません。 」
仏壇を見せて、説明する。
蒼弥 「 それと、Aには1人の兄がいます。
つまり俺のもう1人のいとこにあたる奴が。
..でも去年かな、その兄は結婚してこの家を出ました。
なのでこの家は普段はA1人です。 」
涼 「 ..それ、ほんとの話? 」
蒼弥 「 ほんとの話です。
時々Aの兄夫婦も来たりするんですけど
まったく来れない時期は俺とか俺家族んとこが
様子見に行ったりもします。
..けど、基本はA1人ですね。 」
全部話したあと、涼くんは少し黙った。
..やっぱりいきなり重いよね、
と思っていると
涼 「 ..ガリさん、 」
と蒼ちゃんに話しかけた。
蒼弥 「 どうしました? 」
と問い返す蒼ちゃん。
涼 「 ..俺、今、実家暮らしなんだよね。
だからガリさんが許してくれるなら
..長期休みとか、Aん家、居ちゃダメかな? 」
長期休みって、多分
夏休み、冬休み、春休みのことだろう。
蒼ちゃんは少し考えたあと、答えた。
蒼弥 「 ..いいと思います。てか、助かります。
..それに、橋本先輩なら
Aを任せられそうだなって思えるので。 」
「 蒼ちゃん.. 」
蒼弥 「 橋本先輩、Aのこと幸せにして下さいね。 」
真剣な顔つきで言う蒼ちゃん。
涼 「 うん。..幸せにするよ、彼女のこと。 」
応えるように涼くんは言った。
それから涼くんと蒼ちゃんと
少し他愛ない話をして、涼くんは
時間だから、と帰った。
.
46人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まゆ | 作成日時:2021年2月10日 19時