【ＯＮＥＰＩＥＣＥ】届けたいオモイ (ページ5)

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その女、Aは自らの体躯を生かして男でも音を上げてしまうような力仕事などで生計を立てていた

自分の妹のような存在であるネオに少しでも楽をさせるために、身を粉にして常に頑張り続けていた

時には大工の日雇いもやったし、時には造船工場の船造りだってやった

また、本当にお金が足りなくて困った時は海賊狩りもし、海賊の首を海軍に引き渡して生計を立てたこともあった

実際のところ、筋肉質で強そうに見える彼女には、それはそれは悲惨な過去があったのだが、それはまた後ほどに

あと筋肉質ではあるが実際はサラシを巻いているだけでスタイルはすごく良いのが彼女の特徴である

今日も今日とて、夜遅くまで働いている彼女の元にとてとてと走ってくる、可愛らしい女がいた

「Aちゃんー・・・！」

「ネオ、どうしたんだ？」

彼女、ネオはえぐえぐ泣きながら先ほどまでの出来事をAに告げていた

最初は安心させるように笑顔でいた彼女だったが、次第に般若も顔負けするような、鬼のような悪魔のような、見る者に恐怖しか与えないような顔になっていった

Aは傍にあった愛刀【澄鉛】を手に取った

既にお忘れの方もいらっしゃると思うが、冒頭に出てきたあの重り付き鉄棒のことである

重りが実は鞘になっており、その重りを外すと刀が出てくる仕組みになっている、いわゆる仕込刀のようなものである

重りを付けた時点での重さは実に１ｔを越し、さらにとても丈夫なので刀以外にも打撃武器としても有効活用しているそうだ(本人談)

それを軽々と扱う使い手に頭を殴られたターゲットの海賊の末路は・・・思い出したくもない

そんな彼女の殺気を察してか、慌てたようにネオは付け足した

「で、でもね、最後まではなかったし、そ、それにね・・・」

最後の方は少しもじもじとした感じで、いかにも乙女の雰囲気を出すネオに、Aは嫌な予感しかしなかった

　
　

　

「あの人、かっこよかったなーって・・・一目惚れ・・・なのかなー・・・って」

　

　

　

　

　

　

　
　

　

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