【ＯＮＥＰＩＥＣＥ】届けたいオモイ (ページ27)

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～１８年前～

今から１８年前、Aちゃんは産まれた

普通の、とっても可愛い女の子として

当時４歳だった私も、新しい妹が出来たことにすごく喜んだ

でも、違った

『普通の』子なんかじゃなかった

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「お母さん、Aは、どうして泣かないの？

赤ちゃんは泣くものだよね？」

「ネオ・・・

・・・あなたに、話しておかなくてはいけない大事なことがあるの・・・」

　
　
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Aちゃんは、今まで伝説とされてきた『癒し姫(ヒーリング・プリンセス)』として産まれてしまったの

その歌声は世界中の森羅万象、全てのものを震わせ、そして癒す

しかし、『癒し』は『破壊』と表裏一体

その存在を、政府は恐れていた・・・

　

　

　

　

「・・・赤髪さんが言った、『癒し水』も間違いではないよ

でも、『癒し水』が現れる条件の『島を震わすこと』は、イコールで『Aちゃんが島を震わせるほどの歌声で歌うこと』・・・だった

その条件に最もかなっていた場所が、あの洞窟だった・・・

あの洞窟はただの一本道だったけど、内部構造としては島全体に人間が通れないほど細い道が何本も連なっていたの

その内部で歌えば、たちまち声は島中に拡散され、震える

表面上の理由ならば、Aちゃんがあの場で歌えば万事解決した」

でも、と彼女は続けた

「それでは意味がなかったの

・・・政府が最も恐れていたのは、Aちゃんの存在そのものだったから

だから、バスターコールが起こった

表面上は『癒し水』を手に入れるため

・・・実際は、『Aちゃんの存在を抹消するため』・・・」

彼女はそこまで言うと、膝から崩れ落ちてしまった

その肩をマルコはそっと抱いた

「・・・私は、Aちゃんが『その存在』であると知った時に、母から言われたの

『Aちゃんの友達でありなさい。血が繋がっていると知られては、けっしていけない。』

・・・どうしてか分からなかった

でも、今なら分かるわ

『癒し姫』の血縁者は全て同じ力を使えると勘違いされていることが」

彼女はゆっくり立ち上がり、そして言った

「・・・長くなるかも、ですが・・・

お願いします、聞いてください」

　

　

　

　

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