. ページ25
Ryusei
「…………俺もな、しげのこと、嫌いになられへんねん」
今度は驚いたような顔をして下がっていた目線を上げた。
「…恋人としてだけじゃなくて、メンバーとして、1人の人間として、しげのことを嫌いになることはこの先もきっとないと思う」
桃「……っ、……………」
「しげはみんなに元気を与えるような笑顔が溢れる太陽みたいな人やから。でもそのぶん繊細で儚かった。…しげも苦しんでたと思う」
思っていたよりも弱々しくなった声に、望の瞳からまた涙が零れ落ちる。
「…もうジャニーズWESTは元には戻れへんと思うから、しげが帰ってきたら俺抜きの6人で活動して欲しいと思ってる」
落ち着かせるように笑ってそう言えば、望がぶんぶんと首を横に振る。
桃「…誰か一人でも欠けるなら、もうそんなんジャニーズWESTじゃない。そんなWESTはいらん！」
そう思ってくれるのは、ほんまに嬉しい。
…でも、解散は嫌やねん。
こんだけ掻き乱しといて、俺のわがままやけど…。
「……そう思ってくれてるのは嬉しい。でもファンの皆からWESTを奪いたくない」
思い浮かぶのは7人でデビューと発表した時のメンバーとファンの子達の顔、それからは色々あったけどいつもどこでも楽しい7人全員が笑顔の日々ばかり。
ああ、ほんまに俺はジャニーズWESTが大好きなんやなって思った。
桃「………でも、っ……………」
「まあ、俺だけでは決められへんから、…またみんなで話そう」
そう言いながら、ぽんぽんと頭を撫でると、ゆっくり頷いた。
ずっと避けていた望と話すこと。
話してみたら少し気持ちが楽になった。
…ありがとう、望。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 315人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：流優
| 作成日時：2021年7月22日 14時
