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Ryusei
現場につくと先に神ちゃんがいて、楽しそうにスタッフさんと話してた。
緑「おはよ流星!」
「おはよ神ちゃん」
緑「流星、泣いてた…?」
「……え?」
緑「いつもより目が腫れてるから……大丈夫…?」
「…大丈夫大丈夫!気にせんといて」
緑「…それなら、ええんやけど……なんかあったら俺でよかったら聞くから言うてな?」
「…ん、ありがと」
神ちゃんはいつも些細な変化に気づいて、気にかけてくれる。
本当に本当に優しい人。
休憩中に談笑しているといつもお世話になってるベテランのスタッフさんが来て、「元気か〜」って言いながら背中をパシッと叩かれた。
そのスタッフさんにもちろん悪気なんてなくて、挨拶程度の叩き方やったけど、今の俺にはそれさえ怖くて痛い。
思わずビクッと肩を震わせて「…ゔっ」っと言ってしまい、一瞬空気が凍りついた。
「…なんちゃって!」
あははははっ!びっくりしたよ〜とスタッフさん達は大笑い。
なんとか誤魔化せた…かな。
チラッと神ちゃんの方を見ると切なそうな顔をしてて、何も知らないはずやのに全てを知られてる気がして、思わず目を逸らした。
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作者名:流優 | 作成日時:2021年7月22日 14時