実戦3 ページ22
スタートの合図がなった。
それと同時に前進する。大丈夫、先程配られたビルの見取り図は頭に叩き込んだ。
緊張はいつの間にか消えていて、ワクワクしている。足音を立てないように進む。1対1というだけあって、やはり鶴丸と出くわすことはなかった。きっと彼は核のおいてある部屋にいるのだろう。
すでに個性を発動させ、腰に帯刀してある。鞘に手をかけ、進んで行く。
あぁ、武士っていうのはこんな気持ちだったのだろうか。
刀に手を当てているだけで、どことなく安心感が広がった。
さて、いつの間にか核のある部屋まできた。
「遅かったな。待ちわびたぜ。」
『鶴丸…』
彼はハリボテの核の前にあぐらをかいてどっしりと構えていた。
『そんなに余裕なのね。』
「伊達に場数踏んでないさ。」
彼はすっと立ち上がり刀抜した。
「まさか君に刀を向ける日が来るなんて、思っても見なかった。」
刀をこちらに向けながらこりゃ驚きだぜ、と彼は笑って見せた。あいにくだけど、私は笑うほどの余裕はなくってよ。
『私も、真剣を人に向けるのははじめてなの。』
「それじゃあ、正々堂々真剣勝負といこうか。」
お互いだっと駆け出し、刀を交えた。ひょろいとは言っても相手は男。力は私よりも強いのだ。
「遅い遅い！」
『ッ』
１振り１振りが重い。悔しいのは、これでも彼が手加減をしてくれているからだ。負けじと私も刀を振るうがそれをうまく利用されてポロリと手から落ちた。そして彼は私の喉笛に刀を突きつけたのだ。
「ヒーローユヅキWIN！」
というオールマイトの言葉に、鶴丸はすっとそれをおろした。
「やっぱり訓練はしっかりしてるな。流石俺の惚れた女…だ、」
そこまでいうと彼はぎょっとした顔をした。
「悪い、痛かったのか！？すまん、」
私が泣いているのを見て、彼も驚いたのだろう。
背中をさすっていれている。
『情けないわ。私だってそう簡単には貴方に勝てるなんて思ってもいなかったけど、あんなに…手加減されて負けるなんて。悔しい…。』
「悔しいという言葉が最初に出てくるんだったら、主はこれからもっと強くなる。さ、講評の時間としようぜ。』
鶴丸に促され、施設を出ると麗日や芦戸が出迎えてくれた。
「わーっゆづきちゃんお疲れ様！」
『ありがとう。…ごめんなさいね、応援してくれたのに』
大丈夫だよと励まされながら私たちは講評を受けた。
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蹄谷 - ゆさん» 参考にさせていただきますね！これからも応援よろしくお願い致します！ (2019年2月10日 18時) (
レス) id: f318d06be3 (このIDを非表示/違反報告)
蹄谷 - 百ねこ@(´・ω・｀)さん» 参考にさせていただきます！ (2019年2月10日 18時) (レス) id: f318d06be3 (このIDを非表示/違反報告)
蹄谷 - 桜龍さん» ありがとうございます、参考にさせていただきますね！ (2019年2月10日 18時) (レス) id: f318d06be3 (このIDを非表示/違反報告)
蹄谷 - 失格人間さん» 参考にさせていただきます。コメントありがとうございました。 (2019年2月10日 18時) (レス) id: f318d06be3 (このIDを非表示/違反報告)
蹄谷 - kiaraさん» 参考にさせていただきますね！ (2019年2月10日 18時) (レス) id: f318d06be3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蹄谷 | 作成日時：2018年12月30日 12時
