会長と秘密 ページ7
｢玲斗兄！｣
私はそういい玲斗兄の名前を呼んだ。
キヨさんは玲斗兄を見て目を丸くした、玲斗兄も同じくキヨさんを見て目を丸くした。
私は2人の顔を見て気づいた。やっぱり、
玲斗兄は大人気実況者の『レトルト』であるということを。
｢レトさん…なんで｣
｢キ、キヨくん！？｣
ああ、やっぱり、
｢玲斗兄。玲斗兄ってレトルトさんだよね…｣
ｻｱｯと玲斗兄の顔が青ざめる。
｢…っ、えーっと…｣
キヨさんに助けを求めてるみたいだけど…私もう知ってるんだからね！
｢私、実況者さん大好きだから、もう結構前に勘づいてた。玲斗兄もう隠さないでいいよ！｣
｢だって…Aに幻滅されたくない…｣
玲斗兄はか細くそう言った。
｢私が幻滅するわけないじゃん！だってレトルトさん大好きだもん！｣
満面の笑みでそう伝える。嘘じゃないよ。
玲斗兄の顔は安心しきった様で、キヨさんの隣に座った。
｢何か飲み物貰ってこようか？｣
｢いや、ええで。｣
｢ちょ、ちょっと待って。｣
今までオレンジジュースを飲んでいたキヨさんが口を開いた。
｢レトさんとAちゃんの関係は？｣
焦ったように聞くキヨさん。
｢んー、いとこかな。｣
｢かなっていうか、いとこやで。｣
そう言うとキヨさんは驚いたようで、
｢レトさんAちゃんと親戚だったのかよ！！｣
｢まあな｣
｢なんで言わなかったの！？！？｣
｢だって、A、キヨくんのこと大好きやから。｣
｢え、｣
｢ちょ！玲斗兄やめてよ！！本人様の前でそんな！！！｣
｢ええやん、俺の実況はキヨくんの次にしか見てくれんくせにー！｣
それとこれは別だ！！！、玲斗兄は鬼畜すぎる！！キヨさんの事大好きなのは本当だけど本人様の前なんて恥ずかしすぎるし、ご本人様に迷惑かけちゃうじゃん！！
｢あの、キヨさん…え…｣
気にしないでください、と言おうとしてキヨさんの顔を見た。
キヨさんの顔は真っ赤で…
あれ、私、今までにないくらいドキドキしてる＿＿＿＿
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作者名：お疲れアリス | 作成日時：2017年1月28日 16時
