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会長とほっぺた ページ6

「最近みんなのろけてるよ。笑顔しっかりね。」

ある日の夕方、店長は口を開いた。周りのみんなは「はい!」と元気よく返事をする。

「サヤカちゃん。君最近、仕事を怠りすぎだよ。Aちゃんを見習ってね。はーい、じゃあ仕事に戻ってー。」

店長に名指しされたのは同い年のサヤカちゃん。チラリとサヤカちゃんを見る。

「なに?、てか、あんたがいるから比べられちゃうじゃん。」

り、理不尽だー!!!そうだよね!これを理不尽だって言うんだよね!!!
は、腹立つう!!!

「な、何よ、きちんとしてないサヤカちゃんが悪いんじゃない。」

パンッ

「あんた、腹立つ。」

え、私、叩かれたさ頬がじんじんと痛む。
呆然とする私を置いてサヤカちゃんは歩いていった。
「……ええ…」

ひどい仕打ちだ。てか、仕打ちもなにも私何もしてないし!

落ち着け落ち着けと、自分を言いくるめた。
その時頭上から
「すいません注文いいですか?」
という声が聞こえて、慌てて顔を上げて、
「いらっしゃいませ!」
と声を出す。

「一昨日ぶりだな!Aちゃん!オレンジジュースで!」
そこにいたのはキヨさんで少し大きい声でまたオレンジジュースを頼んだ。



「オレンジジュースお待たせいたしました」
こと、とテーブルの上にオレンジジュースを置く。
「ありがとう!、あ、っと、ほっぺたどした?」
キヨさんは自分のほっぺをつんつんと触りながら心配してくれた。
「えーっと、色々ありまして…」
そうはぐらかすと、

「話聞かせてもらってもいい?座りなよ!」
揺るぎない笑顔でそう言われた。

私は大人しくキヨさんの向かい側に座り、先ほどの出来事を淡々と話し始めた。
お客様にする相談事じゃないような気がしたが…


「サヤカちゃんって子、ちょっと理不尽だよなー」

キヨさんがそういうので私は立ち上がり、
「そうなんですよ!思い出したら腹たってきました!!!!」

すると
プフッと、キヨさんは笑い出した。

「Aちゃんっておとなしい子だと思ってたけど、そんな1面もあんだな!!」

キヨさんにそう言われ顔に熱が集まるのが分かった。
ひゃー、恥ずかしい…。

外は雨がどしゃ降りで…そんな時、お店のドアが開いた。

「A!傘持って行ってなかったやろ?迎えに
来たで!」

そういい私達の近くに来たのは紛れもない玲斗兄だった。

会長と秘密→←会長といとこ



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作者名:お疲れアリス | 作成日時:2017年1月28日 16時

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