72 ページ26
雅「え、そうなんですか！」
刀也は私にあまり学校のことを話さないから
正直驚いた。
友達がいるなんて．．．！
まぁ、社会性もあってトーク力もあり、バラエティに富んだ人生を送っている刀也と
私が同じ様に友達がいないなんて流石に思ってはいなかったが。
陰キャの私からしたら少し恨めしく思う。
手塚「剣持さ、モテるくせに全く女っ気ないんだけど」
「唯一剣持から極稀に聞く女の子の名前がAちゃんだったから」
「興味あったんだよね」
雅「そうなんですか」
「でも、なんで私と先輩が同じ学校ってこと知ってたんですか？」
刀也が友達に対して私のことをなんと話しているのか気になるところではあるが、
それ以上に何故私がこの学校の生徒だということを知っているのかが気になった。
手塚「ん〜、それは秘密かな」
何だそれは。刀也の友達(しかも結構仲良さそう)となれば
類は友を呼ぶと言うし、変人であるのは間違いないだろう。
決して刀也を悪く言いたい訳では無いが
刀也の人間の業に対する愛情は正常の域を超えている。
雅「それじゃ、送っていただきありがとうございました」
「もうすぐそこなので」
手塚「手間取らせてごめんね」
「また」
ひらひらと手を振りながら去っていく後ろ姿を少し見た後、自席へ戻ると
そこは混沌と化していた。
私と沙友理の席に葛葉と叶以外のもう２人の学内アイドル、
ふわっち あきな改、不破湊 三枝明那が座り
４人を囲うように女子の塊ができている。
叶「あっA．．．ちょっと聞きt
叶が何かを言いかけたと同時に女子の塊の中でも特に気が強そうな子が
小さい声でなにか言うと、叶は何も言わなくなった。
声があまりにも小さくて私には聞こえなかったが
きっと聞いたら気分を害すようなことを言われたのだろうという事は
約9年間培われてきた陰キャの野生の勘のようなもので分かる。
約9年間学校の友達とロクに話してこなかったが
女の仲間意識や敵対意識、嫉妬心は理解しているつもりだ。
これから私は叶たちを囲っている女子たちに集中攻撃されるのだろう。
顔も名前も知らない人ばかりだから、裏切りの苦しみを味わうことは無さそうでよかった。
葛葉や叶、不破、三枝も何も言わないことから
女子たちに囁かれた恐らく虚言を真に受けたのだろう。
これで学内アイドルとの関わりは完全に潰えるだろうが
高校は今までの9年間より過酷なものになりそうだな．．．
あぁ、頭が痛い。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 559人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ねこかとおもった(プロフ) - 雪見大福さん» 返信が遅れてしまいすみません!!コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです!!親友ちゃんの心境や状況を表現するのに手こずっていてなかなか更新の目処が立たないのですが近々更新できたらと思っています!お待たせしてしまいすみません。 (4月21日 3時) (
レス) id: 27b4083420 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - 親友ちゃん！？何があった…。女子って気に入らない人が居れば外堀からハブにしてくるから怖いですよね…これからも無理せず頑張ってください！更新お待ちしてます (3月30日 3時) (レス) @page32 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ねこかとおもった | 作成日時：2023年11月25日 1時
