【2j3j】脱陰キャ計画...？【愛され】

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アナウンス「気になるお題は〜！？」
　 「他学年の異性‼」

っはぁ…

よかった。本当によかった。

面倒な恋愛ごとに巻き込まれるとか勘弁してほしい。

ただでさえ学内アイドルとの変な関わりがあるというのに

さらに２年生１のイケメンとのまで大きな関わりが生まれれば

中学の時以上に陰キャに徹さないといけなくなる。

でも、他学年の異性という謂わば誰でもいいお題でわざわざ私を探したこと、

それから私の名前と顔を知っていることが謎だ。

手塚「きなりごめん！」

雅「あ、いや、その、大丈夫です...」

初対面の人なのだからキョドるのはしょうがないだろう。

さっきは事の動きが速すぎてキョドる暇さえなかったから普通にできたけど

通常時はそうはいかないのが陰キャの性である。

なんせ私は9年近く陰キャを極めてきているからな！！

手塚「席、戻るか」

雅「はい」
　「それでは」

手塚「Aちゃんの席まで送っていくよ」

いや、何故。

２年と１年の応援席はほぼ真逆に位置している。

先輩からしたら遠回りになる。

雅「い、いえ」
　「自分で戻れますし、先輩が席に戻るの遅くなりますよ...？」

手塚「う〜ん」
　 「俺、ちょっとAちゃんと話したいことがあって」
　 「だから、取り敢えず戻るまでの時間話さない？」

陰キャの最大とも言える弱点は相手からのお願いを断れないことだ。

それによって課題の回収や面倒事を押し付けられる様になる。

それを分かっているからと言って断れる訳では無いのだが。

雅「はい．．．わかりました」

いや、脱陰キャは目標だけども今ここで断れるほど

私は脱陰キャできてない‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼

怖い‼‼‼‼‼‼‼‼‼助けて‼‼‼‼‼‼‼‼‼刀也‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼ガク‼‼‼‼‼‼‼‼‼

まぁ幾ら心のなかで叫んだとてなにも変わらない。

それよりは手塚先輩が言う話とやらに集中した方が良いだろう。

手塚「早速で悪いんだけどさっ」
　 「Aちゃん、剣持と仲いい子だよね」

雅「えっ」

まさか高校でその名前を聞くとは思っていなかったから

思考が一瞬停止する。

剣持なんて名前の人はそう居ないだろう。

雅「えっと、、剣持刀也なら一応友達に当たる人ですけど...」

手塚「やっぱり！？」
　 「俺、中学が剣持と同じで仲良くしてたんだよ」

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