【刀剣乱舞】繰り返す審神者は何を思う (ページ2)

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引き出し物：２　７月２４日　昼ページ2

倉庫から出てAが向かったのは、政府から連絡を受け取るため政府の情報連絡係であるこんのすけがいる部屋へと向かった。同行した加州と一緒に部屋に向かう前にAの自室に例の手に入れた木箱を置き、倉庫掃除のために装着していた軍手やマスクも外し、万全の状態で臨んだ。
部屋に入ると、
「A様、おまちしていました。どうぞこちらにお座り下さい。」
狐なのに正しい姿勢で部屋の座布団にこんのすけはちょこんと座っていた。
しかし、こんのすけの様子がいつもと違っていた。出陣で成果を上げるたびにくりくりした目でほめてくれていたのに対して、冷ややかな光を帯びているようにみえた。
Aと加州はこんのすけと向き合うような形で座布団に座り、こんのすけはゆっくりと話し始めた。
こんのすけ「A様が元気そうで安心しました。」
A「元気じゃなければ、悪いことでもあるのかしら？」
こんのすけ「はい、そうですね…、」
いつもならこんなAの皮肉なセリフもこんのすけは「いえいえ…、」といって、別の話題に入るはずだが、そうではなかった。

こんのすけ「また、この近くの本丸の審神者と刀剣が全滅しました。」

“また”だった。こんのすけは感情も何もなくただ当然のことだと主張するようだった。そして、Aが聞いた限りでは…、

A「これで、５回目ですか。」
こんのすけ「そうです。徐々にAの本丸に近づいている形となっています。我々、政府として審神者と刀剣の消失はなんとかして防ぎたいのですが…。」
加州「でも、俺らの本丸って一応、敵からの奇襲を守るために結界張っているよね？」
確かにAの本丸では奇襲などの攻撃からの全滅を防ぐために、政府から結界を張らせてもらったはずだ。結界には五枚の札が本丸のあちこちに張られている。
こんのすけ「今までは、結界が張られていない本丸が奇襲されたというケースが多かったのですが、今回は例外です。」
例外、それだけでAにとって、今自分の状況が危ういことが徐々にわかってきた。
こんのすけ「結界が破られました。さらに、本丸はもはや修復不可能というくらい全壊されていました。」
そこまでは覚悟していた。だが、次に発言したこんのすけの言葉に加州も表情が曇る。
こんのすけ「全滅した審神者、刀剣男子はすべてレベルが最大でした。刀剣もすべて揃えられており、理想の本丸ともいえたでしょう。」
黒い影がAの元に差し掛かる。