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8.豹変 ページ13
8.豹変
今、私の横で、必死にサッカーの試合を見ている世一くんは、非常に可愛い。
でも、たった1つ、信じられないことがある。
たまに、とても可愛い彼は豹変する。
口が悪くなって、どこで覚えてきたんだと、ツッコみたくなるようなことを言う。
実際、初めて見たときは、二重人格かとさえ疑ったものだ。
「うわ!A!!決めたぞ!!ゴール!!!」
………かわいい……
よっしゃー!!と、試合を見て、かなり興奮している世一くんを見れば見るほど疑わしい。
「ねえ」
「ん?」
まだ興奮したままの状態で、私の呼びかけに顔をこっちに向ける。
「世一くんって、たまに人が変わるよね」
「……え!?」
突拍子もない質問なんだから、その反応で正解だと思う。ころころ表情を変える世一くんは、出会ったときから変わらない。
「サッカーしてる時とかさ、たまに豹変するから…あれは別人級」
「え、あー……なんだろうなあれ、俺にもよく……あっ、口悪すぎる…!?」
考える素振りを見せたのもつかの間、すぐに、焦ってワタワタする世一くんを見て頬が緩む。
「違う違う、ただ、なんでだろうなあって」
「うーん…」
手を顎に当てて、真剣に考える世一くんを見ていたら、1つ、豹変した世一くん、通称、イキリ世一くん関しての、昔の出来事を思い出した。
「ねえ、二人で遊園地に行ったの覚えてる?」
「ん?ああ、うん。楽しかったよな」
すぐに思い出して、楽しかったと感想を述べてくれる世一くんは完璧だと思う。世一くんの笑顔に心がきゅんとするのを感じたまま、喋り出す。
「あのとき―――」
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ひよいち福(プロフ) - 桜 花芽根さん» わ、コメントありがとうございます!!そのギャップいいですよね~! (2023年1月8日 10時) (レス) id: a715ec8b04 (このIDを非表示/違反報告)
桜 花芽根 - 世一くんカッコいいし、可愛い…! (2023年1月7日 23時) (レス) @page9 id: 6a7e843e24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひよいち福 | 作成日時:2022年12月24日 20時