空と緑とホトトギス (ページ8)

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「もしもーし」

「もしもし、元気？

…お兄ちゃん。」

恭平「元気やで。珍しいな、Aからかけてくんの」

「たしかに。ちょっとな、今日学校の先生とお兄ちゃんの話してん」

恭平「大橋先生やろ？」

「え、なんでわかったん」

恭平「俺の話しそうな先生なんて大橋くんしかおらんもん」

大橋くん呼び。相当仲良かったのか。

「でさぁ、なんでお兄ちゃん私が園芸部入るって言ったん？」

恭平「あー、そんなこと言ったかも。適当やわ」

「大橋先生ずっと覚えててんで？それで私園芸部入ることになった」

恭平「は？！ほんまに？！お前絶対やめとき、虫とか無理やん」

「そーやねんけどさぁ、いや元はといえばお兄ちゃんのせいやで？！あんな嬉しそうに言われたら断られへんもん」

恭平「Aは昔っからそうやなぁ、いつか損すんで？」

「でもさぁ、、」

恭平「ん？」

大橋先生のこと、知りたいねん。

喉までこみあがったその言葉を飲み込んだ。

「いや、なんでもない。」

恭平「なんやねん笑」

「ごめんな、夜に。切るね」

恭平「ん、またな」

電話が切れたあとの少しばかりの寂しさを感じていると、両親が帰ってきた。

「おかえり、ご飯できてるよ。一緒に…」

母「あ〜、お母さんとお父さん外で食べてきちゃった。」

「…あ、そっか。ごめんごめん、ひとりで食べるね」

大丈夫大丈夫、よくあること。

あと3日は持ちそうかな、腐らないように保存しないとな。