ほくほく短編集。2 (ページ29)

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6人でいれば。 # 原石 × 黒ページ29

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" もっと楽しそうに笑って〜 "

" そこの演技は、儚げにっていうか… "

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期待に応えようとすればする程、遠ざかっていく。
俺だって、出来ることならとっくにやってる。

でも、俺はまだまだなんだ。もっと努力しなきゃ。

そう思って頑張るけど到底追いつけなくて。

ついに監督に、個人で呼び出されてしまった。

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監『疲れてるのは分かるし、北斗くんが頑張ってるのも知ってるけど…』

監『もうちょっと、頑張れるかな、』

監『言い方キツイかもしれないけど、今のままじゃ放送は出来ないよ、』

監督は、悪気があって言ったわけじゃない。絶対。

俺が出来ないのがダメなんだ。

そう、分かってるけど……

なんだか目頭が熱くなった気がした。

「っすいません、もっと頑張ります」

そうとだけ伝え、雑誌撮影へと向かった。

何故だか、今すぐにメンバーに会いたい。

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楽屋に入ると、皆が出迎えてくれる。

異常な程に。笑

でもそれが暖かくて。

なんだか、我慢していたものが溢れ出した。

「……っ、」

目からは涙があふれる。この涙の理由？

俺が聞きたいよ、

赤『He?北斗どうしたの〜笑』

青『なーに泣いてんだよ！笑』

黄『疲れちゃった？？』

緑『北斗は頑張ってんね〜〜』

桃『お疲れ様。』

みんな一人一人違う言葉をかけてくれて。

「…ううっ、」

涙を流したまま、近くにいたこーちに抱きついた。

緑『あ"ーっ！こーちが抜けがけしてるぞ！』

赤『俺も俺もーっ』

あったかくて、幸せな気分になった。

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やっぱコイツらとなら、どこまでも行ける気がするんだ。

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6人でいれば。完

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