桃色と稲妻。 ページ4
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生まれて初めて、天使を見た。
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「先日入った希月だ。次の公演に参加予定だから、今日から一緒にレッスンしようと思って連れてきた。」
ほら挨拶、と振り付け師の悠介さんに背中を押され、よろしくおねがいします！と元気に挨拶する1人の子供を見て全身に衝撃が走った。雷に打たれるって表現、今までは誇張しすぎやろとか思ってたけど、案外そうでもないらしい。
綺麗な二重とアーモンド型のパッチリとした目、白い肌に映える林檎のように真っ赤な頬。まだ染めたことないであろう黒い髪の毛は手入れが施されているのか天使の輪っかがくっきりと見える。
なによりも声がよく通った。
まだ声変わりしていない高いソプラノボイスは聞いていてとても心地が良く、レッスンが終わったらすぐにでも話しかけたい、自分の名前をあの綺麗な声で呼んで欲しいと言う衝動が抑えきれない。
他のジュニアたちは突然の発表に困惑しているようだが、今の俺はそれどころではない。言い方は悪いがあの子に真っ先に唾をつけたい。できることならレッスンも近くでやりたいと思った。
「とりあえず全体を一通り見てもらって、そこから希月の実力を測る。結果次第で位置を決めるから今は俺の隣で見ておけ。」
「わかりました！」
皆の前でわざわざ大々的にJr.に入るやつを発表するなんて異例。しかも次回の公演に参加するとなると今から位置変更もあり得る。他のジュニアたちが騒ぐのも当然だが、入所当時からマイクを早々に持たされて、現にユニットに所属している俺には不思議と余裕があった。
全体の通しをみる希月の瞳を見て胸が高鳴る。前列にいるB.A.D、�霤弔�ん、俺たち7WESTを見る瞳に引き込まれ、思わずもっと見てほしい、俺だけを見ていて欲しいと柄にもなくガムシャラにダンスとしなくてもいい余計な動きを希月に向けてしてしまう。
かわいい、かわいい、かわいい。
「…一旦ストップ」
…カセットから流れる音源が止まり、悠介さんの唸る声、周りの息遣いの音だけが周りを支配する。
目の前の天使は早く踊りたいのか、周りの緊迫した雰囲気とは真逆に銀河を閉じ込めた様なキラキラとした瞳で俺たちを見て笑っていた。
「…15分休憩したら立ち位置変更と続きやるからな〜」
汗を拭うため部屋の隅に寄った俺に、希月が「カッコいい！」と満面の笑みで言った瞬間、「俺、絶対にこの子と結婚する。」そう思った。
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帳(プロフ) - asa258さん» こんにちは。こちらこそありがとうございます…！自分の書きたい設定を一つの作品に詰め込んでしまい、別々の作品に分けて作ればと少し後悔しておりましたが、その様なお言葉を頂けて嬉しいです。遅筆ですが今後もこの作品にお付き合いくださいませ。 (4月18日 20時) (
レス) id: 5bb6fcd9aa (このIDを非表示/違反報告)
asa258(プロフ) - 更新ありがとうございます。西の7人さんも娘。の384さんも大好きなので、このお話に出会えて嬉しいです。男主さんもかわいいだけじゃない強かさがあって読んでいてとてもわくわくします。これからも読ませていただけると幸いです。 (4月17日 19時) (レス) id: 576d67210c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：帳 | 作成日時：2023年8月19日 0時
