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「おはようございます！」
「おー、おはようさん」
頬を真っ赤にしながらパタパタとレッスン場へ入ってくる希月を見て思わず頬が緩んだ。
俺は別に希月を嫌いではない。
寧ろ他のちびっ子Jr.よりもしっかりしており、実力も小さいながらに備わっているので好意的ではある。
ただ信用する点において、幼いのがネックなだけ。
まだ関わったばかりの小さな子供に骨抜きにされ、ホイホイと心を開いていく仲間達の心理が全く理解できない。
…先輩としてのプライドも、未だ希月と深く関われない一因ではあるんやけど。
真っ先に希月に飛びつく小瀧とおいおいと止めに入る神ちゃんを目の端に捉えながらも、頭の中ではグルグルと希月のことばかり考えてしまう。
スキンシップを取るのは好きなくせに取られるのは嫌いなしげが、何故あんなにも希月に触れるのか。流星も神ちゃんも無所属の希月を殆ど7WESTの一員ぐらいの扱いをしているし、小瀧に至っては身も心も愚か命まで捧げるレベルで希月に執着していて正直怖すぎる。
まぁ、あれだけ可愛ければ皆デレデレしてまうのは当たり前、なのか？と加護欲を掻き立てる小さな背中をボーッと眺めていれば、先程まで頬を真っ赤にしてニコニコしていた希月の口角がゆっくりと下がっていき、あれあれ？と焦る声がフロア内に響いた。
「A？どうしたん？」
「どうしよう神山くん…僕のシャツが無くなってる…」
「忘れた？貸そか？」
「ううん、ちゃんと持ってきたの、ほんとに」
「最後に見たのは？」
「さっき、飲み物買うためにバック置いたとき…」
「…もしかして、盗まれた？」
盗まれた、と聞いた途端に一気に目に水膜が張り、唇を噛み締め今にも泣き出しそうな自分を抑える希月の顔を見て、思わず抱きしめたい衝動に駆られる。いつもニコニコして純粋から生まれました〜みたいな子供でも、こんな顔、することあるんや。
…というか、Tシャツが急に無くなる事なんてあるか？誰かが隠してるんやったら、流石に俺も見逃せへんな。
「希月、俺もさが、」
「AのTシャツどこや〜！返事し〜！」
「いや、小瀧アホなん？Tシャツが返事するわけないやろ」
「ちょっとしげうるさい！返事するかもしらんやん！Aの可愛いTシャツ〜！どこや〜！ｺｺﾀﾞﾖｰ!…ほら！なんか聞こえた！」
「こいつ、アホすぎる」
「…くふふ、ぼくが落としちゃっただけかもしれないから、廊下も探してくるね！」
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帳(プロフ) - asa258さん» こんにちは。こちらこそありがとうございます…！自分の書きたい設定を一つの作品に詰め込んでしまい、別々の作品に分けて作ればと少し後悔しておりましたが、その様なお言葉を頂けて嬉しいです。遅筆ですが今後もこの作品にお付き合いくださいませ。 (4月18日 20時) (
レス) id: 5bb6fcd9aa (このIDを非表示/違反報告)
asa258(プロフ) - 更新ありがとうございます。西の7人さんも娘。の384さんも大好きなので、このお話に出会えて嬉しいです。男主さんもかわいいだけじゃない強かさがあって読んでいてとてもわくわくします。これからも読ませていただけると幸いです。 (4月17日 19時) (レス) id: 576d67210c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：帳 | 作成日時：2023年8月19日 0時
