橙と、曖昧。 ページ21
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見守るなんてただの口実。好奇心を好意で隠すなんて、ずるいよね。
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ただ、気になった。希月Aという存在が。
まだ幼い10歳にも満たない子供が、何故あんなにも人を惹きつけるのか。
淳太も、しげも、小瀧も、流星も、神ちゃんも、皆が皆、あの子を気にかけている。
崇裕だってそうだ。
あんなに自分と並べないようなガキには興味はないと言う顔をしながらも、ポッと出で目立っていた小瀧やしげに対して抱いた感情を、きっと、また希月に抱いている。
あの子に自然と惹きつけられる子もいれば反対にその引力に逆らうかの如く、妬み、嫌いだと自身に言い聞かせ嫌がらせを目論んでいるジュニアだって少なくはないだろう。
だからこそ未だ""どちらでもない""俺は希月が気になって仕方がなかった。
『…僕ね、�霤弔�んの事、気になってるんだ、です。』
『あ、そうなん？�霤弔�ん、今はあんなんだけど普通に優しいで。』
『そうなんですね！僕、�霤弔�んの歌が好きで、いつか一緒にデュエットしたいんだ！』
あ、したいんです！なんて、通路に響くソプラノボイスに思わず足を止める。
角から少し顔を覗かせると、腕を絡めながら壁に背中を預け並んで立っている神ちゃんと希月の姿があった。
…俺より少し前に帰って行った崇裕を見たからその話をしているのか？それにしてももんちと希月の組み合わせも、希月が接点のあまりない崇裕の事が気になっていると言うのも、なんか意外やな。
盗み聞きをするつもりは無かったが、もう少しだけ二人の話を聞いてみたい。
『僕ねーこの前、望くんと二人合わせて希望コンビやなって流星くんに言われてね』
『あ、Aの苗字と小瀧の名前を取って希望か…ええな、それ』
『うん！僕の好きなヒーローもコンビでね、それがカッコいいなーっておもってたから嬉しくて、』
「照史？そこで何してるん？」
「！！！！！」
思い切り振り返ると怪訝な顔で俺を見る淳太くん。そらそうやろうな、こんな陰でコソコソ人の会話盗み聞きしてる奴がおったら声かけるわな。
「淳太くん…今、大事な所やねん…」
「は？なに言うてるん？」
「シッ！今、神ちゃんとAがそこで会話してるんよ…ほら、珍しくない？可愛くてついつい…」
可愛くて、なんて思ってもない言い訳をツラツラと並べ、二人の姿を見ながら頬を緩め、バレないように帰ろかと話す淳太くんを見て、危なかった…と静かに息を吐いた。
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帳(プロフ) - asa258さん» こんにちは。こちらこそありがとうございます…！自分の書きたい設定を一つの作品に詰め込んでしまい、別々の作品に分けて作ればと少し後悔しておりましたが、その様なお言葉を頂けて嬉しいです。遅筆ですが今後もこの作品にお付き合いくださいませ。 (4月18日 20時) (
レス) id: 5bb6fcd9aa (このIDを非表示/違反報告)
asa258(プロフ) - 更新ありがとうございます。西の7人さんも娘。の384さんも大好きなので、このお話に出会えて嬉しいです。男主さんもかわいいだけじゃない強かさがあって読んでいてとてもわくわくします。これからも読ませていただけると幸いです。 (4月17日 19時) (レス) id: 576d67210c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：帳 | 作成日時：2023年8月19日 0時
