Make You Mine

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玲於 side


しばらくして、俺もテレビに夢中になってて、


気づいたらまともに髪も乾かしてない俺の服を着たA。





玲於「……おい。」



玲於「お前、髪乾かせよ。」





って近づいてもこっちに気づいてないの？てくらいぼーっとしてて、瞳に光がない。





ぐいって引っ張って、ソファに座らせる。





A「もう、あらんくんのとこ、もどれない？」





目を合わさずに、聞こえるか聞こえないかくらいのちっちゃい声で呟いた。





玲於「…………もどんなよ。亜嵐くんとこ、いくな。」




俺より白くて小さいふわふわな手を、隣に座って握りながらそう言う。






Aは何を言うわけでもなく、俯いたままぽろぽろと、





ひたすら涙を流してるだけだった。









.







.








.









A「…れお。」




玲於「…………うん。」









ずっとお前は、俺と結婚して、お前にそっくりな男の子と、俺に似た女の子と





幸せに暮らして、じいちゃんばあちゃんになっても



ふたりで笑ってんだと思ってたよ。









俺にそんな顔したことあった？


俺を想って、泣いたことあった？









お前の王子様は、俺じゃない。









何も言わないまま、涙を目にいっぱい溜めて






見たことない、強い眼差しで俺を見ていた。

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