Make You Mine (ページ30)

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A side

窓から入る陽の光で目が覚める。

あ、ここ、玲於の部屋？

ベッド借りちゃった、ごめんね。

アーティストなのに身体痛めちゃってたら、私だめだめ社員だなって思いながら

リビングに向かう。

リビングのソファで気持ち良さそうに寝てる玲於。

寒いし、絶対身体も痛いよね。

私が飲みすぎちゃったせいだし、お詫びに朝ごはん作ろう。

冷蔵庫勝手に開けて、朝ごはん作ったけど

一向に起きる気配のない玲於。

ソファのあいてるとこに座って、玲於の綺麗な顔をみつめる。

まつ毛、長いなあ。ほくろいっぱい。

絶対また増えたよこの人。

肌もきれいだし、羨ましいなあ

と思いながらほっぺたぷにぷに触ってたら

急に玲於の腕が伸びてきて、抱きしめられた。

A「ちょ、玲於、何やだ。」

って離れようとしても

全然離してくれなくて、

胸のとこどんどん叩いたらやっとちゃんと目が覚めたみたいで

ばって私の事引き剥がして

玲於「わり、まちがえた。」

･･････間違えた？何それ、誰と？

昨日あんなに真剣な顔してすきって言ったのに

朝をこうやって一緒に迎えて、いちばんにぎゅってする人がいるの？

A「･････玲於、朝ごはん作ったから食べて。」

玲於「え、帰んの？これ２人分あるじゃん、食べないの、お前。」

A「いらない。１人で食べて。私今日、藍ちゃんと約束あるから。ごめんね、ベッド。ありがと」

玲於「下まで送る。ちょ、まっててアウター･･･」

A「いい。朝ごはん、せっかく作ったのに冷めちゃうから、早く食べて。」

A「またあした。」