甘くて、苦い。((Genta.M)) (ページ33)

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松倉｢Aおはよ！｣

｢まつくおはよ！｣

いつも通りの朝。

私が3人の中で1番に学校に来て、その後まつくが来る。
2人で他愛もない話をして、笑って。

松倉｢……あ、そういえば土曜日元太に会えた？｣

｢え？｣

松倉｢俺、Aと帰る！って走って行ったんだけど｣

｢あー…、うん。
元太くんのファンの子たちが話しかけてたから、先に帰っちゃった｣

松倉｢あ、そうだったんだ｣

元太｢A、ケイおはよ！｣

｢おはよう｣

松倉｢はよ！｣

そしたら元太くんが来て
ホームルームが始まるまでの時間、3人で色んな話をして。

元太｢ねぇ、A｣

｢あ、私課題するの忘れてた！｣

松倉｢え？珍しいじゃん｣

｢そう、ちょっとうっかりしてて｣

でも今日はできなくて。

ずっと、あの子たちの言葉が頭から離れないんだ。

元太｢………｣

挨拶をした時に顔を合わせたくらいで、
その後すぐ元太くんに背中を向けたから

元太くんがこの時、どんな顔してたかなんて知らなかった。

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