す の − ま ん 。 ((出会い))

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『深澤も山田もさ、ほんとは迷惑だと思うよ？』







｢っ、｣







この日はいつも守ってくれる2人がいなくて。
複数人に囲まれながら1人で戦ってたA。


何も言い返さないAを見て、強いなって思った。
このゴタゴタに巻き込まれたくもなかったし、見て見ぬふりをしようとした。


でも、隙間から見えたAの顔を見た時








照｢っ、｣








やっと分かったんだ。
Aのこと。


強いわけじゃなくて、強がってただけで。
言い返さないんじゃなくて、言い返せないだけだった。


下を向いて、必死に泣くのをこらえてて。








照｢何してんだよ、｣








『岩本、なんだよ』








照｢女の子相手に男何人もって、まじだせぇな(笑)
そうやって嫌がらせする暇あんなら、練習してその子より前で踊れるようになれよ｣







目で追ってたから分かったこと。
Aは誰よりも努力してて、女の子だからって前で踊ってるわけじゃないこと。
Aのダンス、素直にかっこいいって思ってたから。







照｢…大丈夫、？｣







｢あっ、ありがとうございましたっ！｣







照｢……チョコ、好きなの？｣







初めて俺に向けられたAの笑顔に、きゅんて胸が高鳴って。
照れくさくて誤魔化すように聞いた言葉。








照｢俺も、チョコ好き。｣




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