執事。 ((とらじゃ))

きいろしつじ。 ページ21

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｢しーくん！！｣







閑也｢A様！どうなさいました！？｣







｢呼んでみただけ！｣







閑也｢も〜………。
でも、何もなくてよかったです｣







そう言って優しく笑うのは、
私の専属執事の吉澤閑也。


しーくんは、お兄ちゃんみたいな存在。
ずっとそう思ってたんだけど







｢ねぇ、しーくん｣








閑也｢何ですか？｣







｢………んーん。何でもない｣








閑也｢…………そうですか、｣








私が元気ない時、ずっと傍にいてくれる。

私が笑顔になれない時、いつも笑わせてくれる。

悩んでる時は一緒に悩んでくれて、
泣きたい時は照れながら優しく抱きしめてくれる。



そんなしーくんのことが、いつの間にか好きになってて。








｢ねぇ、しーくん｣







閑也｢それから先は、聞いちゃいけない気がするので
聞かないようにしますね？｣







でもしーくんは、私に好きって言わせてくれない。



それは執事との恋はご法度だから。







｢…………今日は、オムライスの気分って言いたかっただけだもん｣








閑也｢それは失礼しました。
後で、シェフに伝えておきますね｣




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