そつぎょう。 ((じゃんぷ))

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ガラガラッ






｢すみませんっ、遅くなりました！｣






裕翔｢ふふっ、篠崎泣き止んだ？｣






｢はい、(笑)｣






裕翔｢そかそか。
……ほら、おいで？｣






そう言って、自分の隣をぽんぽんって。



スーツのジャケットは脱いで、
ネクタイも少し緩めて。
シャツのボタンも2つくらい開けて。



それでもカッコイイのはきっと、
先生だからかな。







裕翔｢……卒業、おめでとう｣






｢ありがとうございます、｣






裕翔｢……ふふっ、
何かあれだね。うん、｣






｢何ですか？｣






裕翔｢……ちょっと寂しい、ね？｣






｢……そうですね、｣






寂しい、って思ってくれてることが嬉しくて
胸の奥がきゅんとした。


……でも、
これからは毎日会えないんだ、とか
女子生徒にモテモテなんだろうな、とか。



考えれば考えるほど寂しくて、
考えれば考えるほどモヤモヤしちゃう。







裕翔｢……ねぇ、
もう卒業したもんね？｣







｢……3月いっぱいは、
まだ高校生です。｣







裕翔｢……もう、無理。｣






少し先生に意地悪を言った私を、
まるごとぎゅっ、って抱きしめてくれた。





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