まいぶらざー。 88 ページ43
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「はぁ……、」
明日、お兄ちゃんは家を出て行く。
もっと早くお兄ちゃんの気持ちを知っていれば、
知ろうとしていれば、たくさん思い出つくることできたのかな。
……なんて。
今さらそんなこと考えたってどうしようもない。
コンコン
「はーい、」
ガチャッ
「……お兄ちゃん、」
大貴「なーに、そんな顔して」
「だって」
大貴「2人で幸せになるためだもん。
ちょっとの我慢だから、な?」
なんて、頭に手を乗せて顔を覗き込んでくる。
お兄ちゃんは、寂しくないのかな。
近くにいられなくなること、寂しいって思わないのかな。
「……でも、ちょっとじゃないじゃん」
大貴「んー……。
ほら、これ。」
「ん?」
大貴「手、出して」
「……ん。」
お兄ちゃんに言われたとおり、ゆっくり手を差し出すと
手には金属のヒヤリとした感触。
「……これ、」
大貴「いつでもおいで。」
「いいの?」
大貴「もちろん」
そう言って、笑って。
その後甘いキスをして。
お兄ちゃんと会えない分、その寂しさを紛らわすために愛し合って。
たくさんたくさん、もっともっとって。
お兄ちゃんからの愛。
この合鍵。
幸せな未来が待ってるんだ、って思ってたのにな。
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おむきんぐ。(プロフ) - みーちゃんさん» それはよかったです! (2019年5月5日 21時) (レス) id: 49664135d2 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん - 謝らないで下さい!本当にいい話で興奮しまくりです(笑) (2019年5月5日 18時) (レス) id: 0621af8c87 (このIDを非表示/違反報告)
おむきんぐ。(プロフ) - みーちゃんさん» 何かすみません(笑)ありがとうございます! (2019年5月4日 19時) (レス) id: 49664135d2 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん - おむきんぐさん。いや、おむきんぐ様。貴方は私をキュン死にさせるつもりでか?(笑)いや、させるつもりですね。発狂しながら読んでます(笑)続きも楽しみです! (2019年5月4日 19時) (レス) id: 0621af8c87 (このIDを非表示/違反報告)
おむきんぐ。(プロフ) - みーちゃんさん» ドキドキしちゃってください(笑) (2019年4月28日 23時) (レス) id: 49664135d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おむきんぐ。 | 作成日時:2019年1月27日 17時