まいぶらざー。 73 ページ28
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「じゃあ、行ってきます!」
母「夜ご飯、食べてくるのよね?」
「うん!」
掃除をしているお母さんに声をかけて、
リビングを出た。
お気に入りの靴を履いて、
振り返ろうとしたけどしなかった。
「……行ってきます、」
小さい声で呟いて、ドアを開ける。
侑李「おはよ!」
「おはよ、侑李!」
振り返らなくてよかった。
だって、こんなにキラキラした笑顔で侑李が待っててくれてるんだもん。
侑李「じゃあ、行こっか」
「うん!」
どちらからともなく手を繋いで。
私の歩幅に合わせて隣を歩いてくれる。
侑李「…合格、だね」
「ん?」
侑李「今日のA、いつもより可愛い」
「ふふっ、やった」
侑李の為にオシャレした。
侑李に可愛いって言ってもらえるように。
侑李「この電車ね、」
「うん!……あれ、」
侑李「ん?」
「ううん、何でもない」
こっちの方面って、確か……。
でもハッキリとは覚えてないし。
自信はない。
でも、多分そうだ。
「っ、」
侑李「…ふふっ、分かったかな?
Aと、行きたかった場所。」
「……ごめんね、」
電車を降りて10分くらい歩いた場所にある、
大きな水族館。
それはあの日、行けなかった場所で。
侑李が私のために一生懸命考えてくれてた場所で。
2人で行き方も検索して、楽しみだね!って笑い合ってた場所で。
2回目のおでかけで行くはずだった場所。
侑李「謝らないでよ。
いいの。こうして今、2人で来れてるんだから」
「…っ、」
侑李の優しさに、温もりに
胸が苦しくなった。
きゅぅ、って締め付けられた。
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おむきんぐ。(プロフ) - みーちゃんさん» それはよかったです! (2019年5月5日 21時) (レス) id: 49664135d2 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん - 謝らないで下さい!本当にいい話で興奮しまくりです(笑) (2019年5月5日 18時) (レス) id: 0621af8c87 (このIDを非表示/違反報告)
おむきんぐ。(プロフ) - みーちゃんさん» 何かすみません(笑)ありがとうございます! (2019年5月4日 19時) (レス) id: 49664135d2 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん - おむきんぐさん。いや、おむきんぐ様。貴方は私をキュン死にさせるつもりでか?(笑)いや、させるつもりですね。発狂しながら読んでます(笑)続きも楽しみです! (2019年5月4日 19時) (レス) id: 0621af8c87 (このIDを非表示/違反報告)
おむきんぐ。(プロフ) - みーちゃんさん» ドキドキしちゃってください(笑) (2019年4月28日 23時) (レス) id: 49664135d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おむきんぐ。 | 作成日時:2019年1月27日 17時