まいぶらざー。 48 ページ3
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大貴「ほら、もう部屋戻りな?」
「……ん。」
大貴「…あ、A」
「ん?」
大貴「ちゃんと髪乾かして寝るんだぞ?」
「ふふっ、うん。ありがと、」
大貴「……あ、」
「ん?」
お兄ちゃんの部屋のドアに手をかけた時、
後ろからかけられた声。
大貴「Aは、ちゃんと知念に幸せにしてもらえ」
「っ、……ん。
じゃあ、おやすみ」
震える声を頑張って抑えて。
溢れそうな気持ちを頑張って抑えて。
だって、だってずるい。
あんなに悲しそうな声で言うなんて。
バタン
部屋のドアが閉まる音が
いつもより重く、心に響いた。
まるで、私とお兄ちゃんの恋が終わったかのように。
「っ、…くっ。…ふぇっ、んっ。」
お兄ちゃんは、大人だった。
兄妹だから、この恋にハッピーエンドなんてなくて。
近くにいたら止められなくなるから。
お互いに傷つくだけだから。
だからお兄ちゃんは、離れることを選んだんだ。
「っ、……ん。」
次から次へと流れる涙を頑張って止めて、
これでよかったんだと自分に言い聞かせて
バタン
自分の部屋のドアを閉めると同時に
自分の気持ちにも蓋をした。
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おむきんぐ。(プロフ) - みーちゃんさん» それはよかったです! (2019年5月5日 21時) (レス) id: 49664135d2 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん - 謝らないで下さい!本当にいい話で興奮しまくりです(笑) (2019年5月5日 18時) (レス) id: 0621af8c87 (このIDを非表示/違反報告)
おむきんぐ。(プロフ) - みーちゃんさん» 何かすみません(笑)ありがとうございます! (2019年5月4日 19時) (レス) id: 49664135d2 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん - おむきんぐさん。いや、おむきんぐ様。貴方は私をキュン死にさせるつもりでか?(笑)いや、させるつもりですね。発狂しながら読んでます(笑)続きも楽しみです! (2019年5月4日 19時) (レス) id: 0621af8c87 (このIDを非表示/違反報告)
おむきんぐ。(プロフ) - みーちゃんさん» ドキドキしちゃってください(笑) (2019年4月28日 23時) (レス) id: 49664135d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おむきんぐ。 | 作成日時:2019年1月27日 17時