お兄ちゃん second ((Daiki.A))

まいぶらざー。 65 ページ20

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大切な妹


さっきの言葉が頭の中でぐるぐる。
お兄ちゃんと並んで歩くけど、
お兄ちゃんと話しながら帰るんだけど、
さっきの女の人とのやり取りが頭の中でぐるぐる。



大貴｢……ちゃんと好きだよ、｣


｢…え？｣


大貴｢ふふっ、だからそんな顔すんなって｣



そんなのも全部、お兄ちゃんにはお見通しで。

お兄ちゃんって凄いよね。
さっきまでの、ぐるぐるもやもやがもうスッキリしてる。

今度はね、
ちゃんと好きだよ
って言葉が、
お兄ちゃんのちょっと掠れた優しい声が、
何度も頭の中でリピートされてるの。



｢……ありがと、｣


大貴｢ったく。
…今度あいつに何かされたら言えよ？｣


｢分かった｣


大貴｢女ってこえーな。｣


｢ふふっ、ほんとだね｣


大貴｢Aもあんななの？｣


｢んー…、どうでしょう？｣


大貴｢え？｣


｢もし、あんな感じだったら嫌いになる？｣


大貴｢んー…。
Aだったら、嫌いにならない｣


｢っ、もー…。何それ、｣


大貴｢ん？照れてる？｣


｢うるさい！｣



無邪気に笑うお兄ちゃんが、凄く好きだなって思った。
そんなお兄ちゃんに嫌われないように、いい女の子になろう！って思った。



……でも、そんなの無駄だったね。






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